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最終更新日:2024年10月18日

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比較仏教論

身心の観察と東アジアにおける儒教、道教、神道思想との関係を探る
仏教は歴史的な展開とともに様々な思想を展開させた。その根本は縁起や空にあると言ってもよいが、それらは観念的なものではなく、身体的な身心の観察を伴い、実感されるものであった。本講義では、仏教が見出した身心の観察と、それと結びついた思想の発展をまずは考察する。その上で、東アジア世界に仏教が伝播し、そこで儒教や道教と出逢って新たな発展が生じた。それらの思想との共通点や相違点、仏教がどのように変容したのかを比較しながら探る。日本では神道との比較を通じて仏教の特徴を理解できるようにし、かつ八宗の中での特徴を考察する。最終的には、各自が自らの言葉で仏教を語れるようになることを目指す。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04240331
FLE-HU4C04L1
比較仏教論
蓑輪 顕量
A1 A2
水曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
第1回:原始仏教における身心の観察ー念処・縁起 第2回:大乗仏教における教理と実践―縁起と空 第3回:仏教における無分別とは何かー 第4回:仏教の中国における歴史的展開 伝来・受容 第5回:中国古代の思想と仏教 気・導引 第6回:中国道教と仏教の関わりー目指した世界は一致するのか 第7回:中国道教と仏教の関わりー神滅神不滅論争 第8回:儒教と仏教の関わりー人倫の道は共通するのか 第9回:儒教と仏教の関わりー「主一無適」を巡って 第10回:日本古代の仏教の受容と神祇信仰 第11回:日本古代の仏教と朝鮮半島の仏教  第11回:日本古代における仏教の修行道 第12回:日本中世における仏教の特徴 第13回:八宗における修行と学問 第14回:八宗における修行と学問 第15回:日本仏教の特徴を考える 
授業の方法
基本的に講義形式で進める。パワーポイントで作成した資料を使い、比較の視点を常に持ちながら実践や思想の特徴を紹介しつつ進める。インド、中国、日本における仏教諸宗派の教理的な特徴を考察しながら、それぞれの地域に存在した文化伝統と結びつき、どのような展開があったのかを説明する。東アジアの伝統を継承し、日本には法会を中心とした仏教が栄えたが、決して行の側面がおろそかにされたのではない。このような点を踏まえながら、思想的な特徴がどこにあるのか、考察を進めていく。
成績評価方法
授業時に時折課すレポート(50%)と学期末に課するレポート試験による評価(50%)で、評価を行う。
教科書
特に指定しない。
参考書
凝然『八宗綱要』(鎌田茂雄、講談社学術文庫)、奈良康明/下田正弘編集『新アジア仏教史』佼成出版社、など。なお、授業の中でも適宜、紹介する。
履修上の注意
途中でレポートを課すので忘れないようにすること。なるべく欠席しないようにすること。
その他
仏教に関心のあることが望ましい。とくに、現代のアジア各地の仏教に関心を持っていることを望む。
実務経験と授業科目の関連性
僧侶の資格を持ち、その実務経験を生かしてアジアの仏教を比較文化的な観点から講義する。