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最終更新日:2025年4月21日
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文化交流特殊講義V
中国近世の道教と東アジアへの影響
本講義では、中国近世の道教とその日本における影響について取り上げる。
道教は中国の三教の一つに数えられ、中でも金・王重陽(1113~1170)により開創された全真教は現在でもその主要な宗派の一つとされる。この全真教に対して、従来、道教史研究において「新道教」と呼ばれ、評価されてきた。ただし、こうした見方の背後には近代的なバイアスがあったと思われ、もう一度全真教の位置付けについては検討し直す必要がある。そこで本講義では、先行する宋代の内丹道の議論を精査した上で、全真教の教説の独自性と、先行する内丹道との関係について考える。また、併せて元代以降、その融合の様子についても概観することにしたい。全真教及び内丹道の誕生や展開は、決して当時の他の思想から独立したものではなく、同時代に転回した禅宗や道学・朱子学などとの関連も視野に入ってこよう。
その後、日本の神道においてこうした道教や内丹道がどのように影響を及ぼしたのか、吉田神道を中心に考察する。
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