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最終更新日:2024年10月18日

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宗教学宗教史学特殊講義III

キリスト教文化と対面するユダヤ教:共生と対抗(前編)
 古代ユダヤ教にそのルーツを持ち、ほぼ同時期に成立したラビ・ユダヤ教とキリスト教は、その複雑な関係性を維持しながら歴史的発展を遂げていった。また、中世の西方キリスト教世界においても、ユダヤ人とキリスト教徒はしばしば同様の宗教性を共有しつつ、両宗教の区別を意識した。本講義では、ラビ・ユダヤ教の文学やその周囲の文献を取り上げ、古代末期から中世にかけてのユダヤ教とキリスト教の両義的な関係性について、主にユダヤ教文化の側から検討する。
 本講義の到達目標は、①アブラハム宗教研究における宗教史の視点についての理解を深めること、②古代末期から中世初期におけるキリスト教とユダヤ教についての先行研究を検討し、問題の所在を認識すること、③ラビ・ユダヤ教文学を中心とするいくつかの文献を読解すること、の3点で構成される。いずれの点においても講師の意見や解釈を提示するが、それらに対する積極的な応答や議論を望む。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04230543
FLE-HU4E03L1
宗教学宗教史学特殊講義III
志田 雅宏
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
各回の授業内容は以下のとおりである。なお、進捗状況に応じて内容の変更等もありうる。 第1回:イントロダクション 第2回:ユダヤ人社会におけるイエスの宗教運動 第3回:初期キリスト教文学におけるユダヤ人への敵意 第4回:黙示論とロゴス神学 第5回:ラビ文学における「ミヌート」の概念 第6回:過ぎ越しの祭りと復活祭 第7回:タルムードにおけるキリスト教① 第8回:タルムードにおけるキリスト教② 第9回: 中世西欧ユダヤ史の視座 第10回:中世西方キリスト教世界のユダヤ人の生活①共同体、家族 第11回:中世西方キリスト教世界のユダヤ人の生活②経済活動とユダヤ法 第12回:中世西方キリスト教世界のユダヤ人の生活③民間伝承 第13回:中世西方キリスト教世界のユダヤ人の生活④敬虔の実践
授業の方法
講義形式でおこなう。
成績評価方法
小テスト(10%)と期末レポート(90%)にて評価する。
教科書
教科書は指定しない。
参考書
参考書については授業内で適宜紹介する。
履修上の注意
本講義で扱う文献はヘブライ語のものが多いが、授業では可能なかぎり試訳をもちいる。そのため、ヘブライ語の知識を履修条件とするものではない。 講義資料は事前にITC-LMSにアップする予定である。受講にあたって予習してくることが望ましい。 ユダヤ教の用語や人物については授業内でも説明するが、必要に応じて百科事典等で予習や復習をすること。文献として、The Oxford Dictionary of The Jewish ReligionとEncyclopaedia Judaicaの二点を推奨する(いずれも宗教学研究室にて所蔵あり)。