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最終更新日:2023年10月20日

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宗教学宗教史学特殊講義I

西洋神秘主義思想史(1)
19世紀から20世紀にかけての宗教思想あるいは宗教研究において「宗教の本質への問い」と直結する特別な主題であった「神秘主義(mysticism, mystique, Mystik)」は、今日ではかつてそれが放っていたような思想的魅力を失っている。とりわけ20世紀後半以降、近代的な神秘主義理解の偏りや政治性が鋭く問いなおされてきた。他方、近代主義を超えた知のありかたを模索する人文学の新たな展開とともに、現代に神秘主義を新たに思考し語りなおす機運が高まっている。そうした語りなおしのためにもまず要請されるのは、「神秘」なるものをめぐるさまざまな思想や実践の展開を歴史のなかに探ること、なかんずく神秘の「経験」をめぐるテクストに沈潜し、そこに息衝く別様の知を掬いあげることである。本講義では、現代における神秘主義研究の基本的前提と重要論点を確認しながら、古代ギリシア・ローマ世界から中世ラテン・キリスト教世界に至るまでの西洋における「神秘」という言葉の来歴、この言葉をめぐる思想・実践(後世に「神秘思想」「神秘主義」と呼ばれる)の諸相を概観する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04230541
FLE-HU4E03L1
宗教学宗教史学特殊講義I
渡辺 優
S1 S2
月曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1.神秘主義はどのように語られてきたか 2.神秘主義をどのように語りなおすか 3.古代秘教主義の諸相① 4.古代秘教主義の諸相② 5.プラトン主義と新プラトン主義① 6.プラトン主義と新プラトン主義② 7.神秘のキリスト教化① 8.神秘のキリスト教化② 9.肯定神学・否定神学・神秘神学① 10.肯定神学・否定神学・神秘神学② 11.雅歌解釈の諸相① 12.雅歌解釈の諸相② 13.修道院神学(11~12世紀)と経験知の生成
授業の方法
ハイブリッド(オンライン対面併用)による講義形式。 文字通り、多くのテクストを共に読み(lecture)、説明や解釈を加えるかたちで進める。
成績評価方法
期末レポートを主とする。コメントシート等、授業への参加状況も評価の対象となりうる。
教科書
ITC-LMSを通じて講義資料を配布する。
参考書
『キリスト教神秘主義著作集』教文館、1989年-。 『中世思想原典集成』上智大学中世思想研究所編訳・監修、平凡社、1992年-。 『キリスト教神秘思想史』上智大学中世思想研究所編訳・監修、平凡社、1996-1998年。 アンドルー・ラウス『キリスト教神秘思想の源流——プラトンからディオニシオスまで』水落健治訳、教文館、1988年。 ジャン・ルクレール『修道院文化入門 : 学問への愛と神への希求』神崎忠昭、矢内義顕訳、知泉書館、2004年。 宮本久雄『愛の言語の誕生——ニュッサのグレゴリオスの『雅歌講話』を手がかりに』新世社、2004年。 宮本久雄『パウロの神秘論——他者との相生の地平をひらく』東京大学出版会、2019年。 田島照久・阿部善彦編『テオーシス:東方・西方教会における人間神化思想の伝統』教友社、2018年。 久松英二『古代ギリシア教父の霊性 : 東方キリスト教修道制と神秘思想の成立』 教文館、2018年。 Raymond E. Brown, The Semitic Background of the Term "Mystery" in the New Testament, Fortress Press, 1968. Richard Woods (ed.), Understanding Mysticism, London, The Athlone Press, 1980. Bernard McGinn, The Presence of God : A history of Western Christian mysticism, Crossroad, 1992-2020. Guy G. Stroumsa, Hidden Wisdom : Esoteric Traditions and the Roots of Christian Mysticism, Brill, 2005. Jean-marie Auwers (dir.), Regards croisés sur le Cantique des Cantiques, Lessius, 2006. その他講義中に提示する。
履修上の注意
各回の講義のハンドアウトは、原則として前日までにITC-LMSにアップする。教室参加者には紙で配布する。オンライン受講者は事前にダウンロードし、各自プリントアウトしておくことが望ましい。 Aセメの講義(宗教学宗教史学特殊講義II)に連続する。