学部後期課程
HOME 学部後期課程 印度文学史概説Ⅰ
過去(2022年度)の授業の情報です
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年4月1日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

印度文学史概説Ⅰ

インド古代中世文学・文献案内
インドの古代から中世までの文学を紹介する。
古代の文献は宗教文献と言ってよく、アーリヤ人のインド進入前後の彼らの神々との関わり、祭式事情を伝承するものである。そこではインド・イラン共通時代の情報や彼らがヨーロッパや中央アジアで出会った文化やそこに残した足跡といった遠い過去の遺産をも垣間見ることが出来る。祭式を中心に据えた世界観や人生観はやがて時代が下ると更なる発展を遂げ哲学的思想へとつながり、新たな宗教運動をも引き起こす。また一方で、インド進入後の土着文化との混交、民間伝承の受入を経てインド固有の文学が花開いていく。この一連の流れを追うことで、インド文学が包摂する、ヨーロッパからインドに至る地理的なそして何千年という時間的な雄大さを感得してもらいたい。
本年度は特に死生観に焦点を当てる。宗教文献における輪廻思想や来世観が、文学作品の中で死生観としてどの様に反映しているかを見ていく。さらにそれを日本文学などと比較することでその特徴を一層浮き彫りにすることが出来ると期待する。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04222511
FLE-HU2P02L1
印度文学史概説Ⅰ
伊澤 敦子
A1 A2
木曜4限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1. アーリヤ人のインド進入 2. 最古の文献 リグヴェーダ 3. その他のヴェーダ聖典:サンヒタ― 4. 祭式文献:ブラーフマナ 5. 祭式から哲学へ:アーラ二ヤカ、ウパニシャッド 6. ヴェーダ―ンガ(ヴェーダの補助文献) 7. ダルマ文献:マヌ法典 8. 二大叙事詩:ラーマ―ラナ、マハーバーラタ 9. プラーナ(神話、伝説) 10. 説話:ブリハット・カター 11. カーヴィア(美文体の文学作品) 12. カーリダーサの作品 13. 仏教、ジャイナ教の文献
授業の方法
講義による
成績評価方法
試験 (70%) および課題 (30%) による。但し課題提出は必須。
教科書
ヴィンテルニッツ 著 ; 中野義照 訳『インド文献史』日本印度学会、1966年  929.81/WI/5 ルイ・ルヌー 原著 ; 渡辺重朗 我妻和男 共訳『インドの文学』(文庫クセジュ)白水社、1996年 A. A. マクドネル著 ; 木村俊彦訳『マクドネル・サンスクリット文学史 : 古代インド宗教文献概説』山喜房仏書林、2014年
参考書
辻直四郎著『文学』(辻直四郎著作集 第3巻)法蔵館、1982年  田中於菟弥 坂田貞二 著『インドの文学』ピタカ、1978年 上村勝彦 宮元啓一 編『インドの夢・インドの愛 : サンスクリット・アンソロジー』春秋社、1994年 山崎元一, 小西正捷編『南アジア史1 先史・古代』山川出版社、2007年
履修上の注意
特にサンスクリットなどの知識は必要ないが、インド古代中世史の概観、インドの大まかな地理についての知識を必要とする。