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最終更新日:2025年4月21日

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西洋史学特殊講義Ⅲ

古代ギリシア民主政の研究(第1部)
古代ギリシアにどのようにして民主政が誕生し、発展したかを、同時代史料を使いながらポリスの成立にさかのぼって考える。今年度は2部構成とし、今学期はポリスの成立から前五世紀末までの展開を時代的範囲とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04221343
FLE-HU4J02L1
西洋史学特殊講義Ⅲ
橋場 弦
S1 S2
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1 はじめに:古代ギリシア民主政はどのようにとらえられてきたか ギリシア民主政はすでに同時代の哲学者などから否定的な評価を受けており、19世紀まで継承されたそのantidemocratic traditionは、正確な古代民主政の理解を今日まで妨げてきた。そのバイアスを明らかにし、今日問うべき課題を明らかにする。 2 ギリシア民主政の出現:ポリスの成立から前5世紀なかばまで アルカイック期からポリスにどのようにして法の支配が出現し、貴族政・独裁政をへて民主政が実現し、前5世紀半ばに一応の完成を迎えたのか。アテナイ(アテネ)以外のポリスをも視野に入れながら通時的に俯瞰する。 3 アテナイ民主政のメカニズム 一人の超越的な権威や権力なしに、どのように平等な政治参加が実現したのか。アテナイ民主政を例に取り、民会、評議会、民衆裁判所、役人、そしてオストラキスモス(陶片追放)などの諸制度から、特有の支配のしくみと原理を明らかにする。 4 オストラキスモス(陶片追放)をめぐって 前6世紀末クレイステネスの改革で制定されたといわれるオストラキスモスについては、19世紀以来「オストラキスモロジー(オストラキスモス学)」とよばれるほどの膨大な研究史が積みかさねられてきたが、これまで発掘された1万個をこえる陶片にもとづく本格的な実証研究はこれからである。陶片追放がなぜ導入され、どのように行われ、そしてなぜ前415年ごろをさかいに用いられなくなったか、といった重要な問題を検討する。
授業の方法
資料を配付し、講義形式で行う。対面を基本としたハイブリッド方式とするが、感染症拡大の状況に応じて変更もありうる。
成績評価方法
試験による
教科書
教科書は特に用いない
参考書
橋場 弦『民主主義の源流:古代アテネの実験』講談社学術文庫、2016年  アリストテレス『新版アリストテレス全集19 アテナイ人の国制 著作断片集1』橋場弦、國方栄二訳、岩波書店、2014年
履修上の注意
対面を基本としたハイブリッド方式とするが、感染症拡大の状況に応じて変更もありうる。LMS掲示板に注意すること。
その他
初回から2〜3回はオンライン形式で行い、その後対面方式で行う。