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最終更新日:2024年4月22日

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宗教学宗教史学特殊講義IV

ハラハーをとおして見るユダヤ教
ラビ・ユダヤ教の最も重要な概念のひとつである「ハラハー」(Halakhah)をめぐるさまざまな問題を検討する。ハラハーはラビ・ユダヤ教における規範をさす用語であり、Jewish Law(「ユダヤ法」や「ユダヤ法規」)と訳されるのが一般的である。しかし近年の研究では、ハラハーがラビたちの法観念だけでなく、宗教的な学習や世界観をさすものでもあることが注目されている。また、ハラハーの意味や宗教におけるその役割についても、時代や地域によって、歴史的に大きく変化してきたことが指摘されている。ラビたちにとって、ハラハーはまぎれもなくユダヤ教の「本質」として理解されてきたが、彼らの理解そのものはきわめて多様化しているのである。本講義では、このハラハーの観念の変化をたどることによって、古代や中世のユダヤ教文化の形成や、現代世界におけるユダヤ教のアクチュアルな諸相について検討していく。加えて、現代世界におけるハラハーの諸問題を扱うさいに、現代宗教研究のアプローチも積極的に取り入れていきたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04220544
FLE-HU4E03L1
宗教学宗教史学特殊講義IV
志田 雅宏
A1 A2
木曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
各回の授業内容は次のとおりである(*変更の可能性あり) 1.イントロダクション:ハラハーとは何か 2.ハラハー的意識の形成 3.ハラハー的な生活の実践:カシュルートを例に 4.タルムードの形成とそこにみられる法理解 5.タルムードとはどのようなテクストか:講読 6.ハラハーと思想:哲学・神学・道徳 7.テクスト中心の共同体の形成 8.中世における革新①:タルムード註解 9.中世における革新②:ハラハーの法典化 10.中世における革新③:レスポンサ(回答書簡)の制度 11.近代東欧のタルムード学習の伝統 12.現代イスラエルにおける国家とハラハー 13.現代ユダヤ思想とハラハー:ヨセフ・B・ソロヴェイチク『ハラハー的人間』
授業の方法
ハイブリッド形式(*変更の可能性あり)
成績評価方法
小テスト(10%)と期末レポート(90%)による。
教科書
なし
参考書
Chaim N. Saiman, Halakhah: The Rabbinic Idea of Law, Princeton: Princeton University Press, 2018
履修上の注意
備知識は必要としない。講義資料は事前にITC-LMSにアップしておくので、可能な範囲で予習をして授業に参加することが望ましい。