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文化資源学特殊講義ⅩⅢ

歴史の作られ方―長篠の戦いをめぐる史料を読む―
天正三年(1575)5月21日にあった「長篠の戦い」は、織田信長・徳川家康軍が武田勝頼軍を鉄砲で撃破した戦いとして有名である。しかしこの鉄砲での勝利については、その利用法(三段撃ちと言われる交替射撃)なども含め議論になっており、後世に作られたものである可能性が高い。そこでこの授業では、長篠の戦いをめぐる史料について、当事者が出した書状や、この様子を聞いて記された日記、その後作成された記録や編纂物、軍記、さらに合戦参加者の子孫が作成した系図など、性格が異なる様々な史料を読んでいくなかで、ひとつの歴史的事実がどのように言語化され、また粉飾されて「歴史」として語られてゆくのかを考えてみたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04215148
FLE-XX4304L1
文化資源学特殊講義ⅩⅢ
金子 拓
A1 A2
金曜3限
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教室
法文1号館 113教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
長篠の戦いに関わる史料を毎回読み、解釈してゆく。関係する史料は、同時代の文書、日記、同時代に近い時期に成立した記録(『信長公記』『三河物語』『当代記』『甲陽軍鑑』など)、江戸時代前期に成立した徳川創業史(『御当家紀年録』『治世元記』『武徳大成記』など)、江戸時代中期以降に成立した軍記(『総見記』『長篠軍記』など)、長篠の戦いに参陣した武士の子孫が作成した系図(『寛永諸家系図伝』など)がある。また、上記文献史料以外に、長篠の戦いのイメージを決定づけたと思われる「長篠合戦図屏風」がある。これらを原則的に古いほうから読みながら、長篠の戦いをめぐる様々な挿話・伝説がどのように形成され、伝承されていったのかを見てゆく。
授業の方法
ハイブリッド授業とする。参加人数にもよるが、毎回担当を決めて読む史料を最初に提示し、各回ではそれらを読みながら解釈し、その史料の位置づけや他の史料との関係などを議論する。参加人数により各回の授業内容を変更する場合もある。
成績評価方法
出席状況、担当回での報告内容により評価する。人数が多く、担当を決めて講読することが難しい場合、途中に短いレポートを課すことも考えている。
教科書
『大日本史料』第十編之三十(2021年夏頃までには刊行予定) (必ずしも購入しなくとも可。コピーなど配布)
参考書
金子拓『長篠の戦い 信長が打ち砕いた勝頼の〝覇権〟』(戎光祥出版) 金子拓編『長篠の戦いの史料学 いくさの記憶』(勉誠出版)
履修上の注意
日本史に関する専門性や、日本史の史料に関する習熟度は問わない。ある一つの歴史的出来事がどのような史料により語られ、変容してゆくのかを理解することが目標なので、積極的な参加を希望する。