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最終更新日:2024年4月22日

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文化資源学特殊講義Ⅰ

リビングヘリテージ概論
リビングヘリテージという言葉は、近年の文化遺産保護の動向において最も重要なもののひとつである。そこには有形・無形の両方の文化遺産が含まれる。例えば有形の文化遺産においては、今なお機能し続ける建造物や、人々の生活の場である文化的景観などがそれに含まれる。また無形の文化遺産においては、人々によって伝承される芸能や生活慣習、工芸技術などがそれに含まれる。いずれの場合においても文化遺産に関与するコミュニティの存在が重要であり、それがリビングヘリテージの要件を成している。
本授業では、講師がこれまで関わってきた国内外の文化遺産保護の取り組みの中で、リビングヘリテージを対象とした事例を紹介する。そしてその事例における課題と展望について議論することとしたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04205041
FLE-HU4210L1
文化資源学特殊講義Ⅰ
石村 智
S1 S2
木曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1. リビングヘリテージとは何か 2. 世界遺産条約と無形文化遺産保護条約 3. アフガニスタン・バーミヤーン遺跡の保護 4. カンボジア・アンコール遺跡群の保護 5. ミクロネシア連邦・ナンマトル遺跡の保護 6. 奄美群島の文化的景観の保護 7. 北海道道東地方の文化的景観の保護 8. 長良川鵜飼船の造船技術の保護 9. 滋賀県草津市の青花紙製作技術の保護 10. 東日本大震災と無形文化遺産の保護 11. ネパール大地震と無形文化遺産の保護 12. まとめ 13. 試験  
授業の方法
講義による。
成績評価方法
試験(60%)、授業への参加状況(コミュニケーションペーパーの提出など)(40%)
教科書
飯田卓編『文化遺産と生きる』臨川書店、2017年。
参考書
飯田卓編『文明史のなかの文化遺産』臨川書店、2017年。
履修上の注意
特段の事前知識は必要ないが、世界遺産条約と無形文化遺産保護条約のメカニズムについて理解しておくと授業の理解が容易である。またできれば日本の文化財保護法の概要についても知っておくことが好ましい。
その他
COVID-19対応期間中はオンライン授業となります。YouTubeにアップロードされた動画を視聴し、その感想・質問を授業日より3日以内にメールにて講師までお送りください(コミュニケーションペーパーの提出の代替措置とします)。もし試験期間までCOVID-19対応期間が続いた際には、試験の代わりにレポート提出によって成績評価をおこなう可能性もあります。 YouTubeのアドレス:https://www.youtube.com/***** 講師のメールアドレス:*****(件名の冒頭に【東京大学文化資源学】と付けてください)
実務経験と授業科目の関連性
講師は奈良文化財研究所および東京文化財研究所において、国内外の有形・無形の文化遺産の保護の実務に携わってきた。本授業では、これまで講師が携わってきた事例をオムニバス形式で紹介するとともに、それを通じて共通のテーマであるリビングヘリテージの課題と展望について議論する。