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最終更新日:2024年4月22日

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宗教学宗教史学特殊講義Ⅰ

西洋古代・中世神秘思想史
宗教学・宗教思想研究における重要概念のひとつ「神秘主義」をめぐる問題系を思想史的に検討し、新たな神秘主義理解の可能性を探る。「神秘主義(mysticism)」は19世紀西欧の造語であるが、「神秘(musterion, mysterium)」という言葉の来歴は西洋古代にまで遡る。「神秘主義とは何か」「神秘とは何か」を問うためには、これらの言葉がどのような場面で用いられてきたかを系譜学的に精査し、意味や用法、あるいは問いの地平の変遷を捉えることがまずは要請される。本講義では、古代ギリシア・ローマ世界から中世末期のラテン・キリスト教世界に至るまでの「神秘」という言葉の来歴と、この言葉をめぐる思想・実践(後世に「神秘主義」と呼ばれる)の諸相を大きく通覧する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04200541
FLE-HU4E03L1
宗教学宗教史学特殊講義Ⅰ
渡辺 優
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1.序論 2.密儀宗教 3.古代秘教主義の諸伝統 4.初期キリスト教① 5.初期キリスト教② 6.初期キリスト教③ 7.新プラトン主義 8.Corpus Dionysiacum 9.雅歌解釈の伝統 10.神学と霊性の分離(12~13世紀) 11.北方神秘思想の興隆(13~14世紀) 12.中世末期から近世へ(15~16世紀) 13.結論
授業の方法
講義による。文字通り、多くのテクストを共に読み(lecture)、説明や解釈を加えるかたちで進める。
成績評価方法
期末レポートを主とする。リアクションペーパー(Googleフォームを活用する予定)等、授業への参加状況を評価の対象とする場合がある。
教科書
専用共有ドライブ(URLはITC-LMSに記載)を通じて講義資料を配布する。
参考書
『キリスト教神秘主義著作集』教文館、1989年-。 『ドイツ神秘主義叢書』創文社、1991年-。 『中世思想原典集成』上智大学中世思想研究所編訳・監修、平凡社、1992年-。 『キリスト教神秘思想史』上智大学中世思想研究所編訳・監修、平凡社、1996-1998年。 『テオーシス:東方・西方教会における人間神化思想の伝統』田島照久・阿部善彦編、教友社、2018年。 Bernard McGinn, The Presence of God : A history of Western Christian mysticism, Crossroad, 1992-. Guy G. Stroumsa, Hidden Wisdom : Esoteric Traditions and the Roots of Christian Mysticism, Brill, 2005. その他講義中に提示する。
履修上の注意
キリスト教についての基本的知識を備えていると心強い。 ※授業のオンライン化にあたり以下追記(4月10日修正) 第4週(4月28日)の開講に先立ち、Zoomの接続をテストする機会を設ける。受講希望者は、第1週(4月7日)、第2週(4月14日)または第3週(4月21日)のいずれかの日を選び、授業開始時間から15分間(10:25~10:40)に、「オンライン授業URL」からZoomのミーティングルームに入り、接続の確認をすることができる。事前準備の機会としてできるだけ活用してほしい。 新たな講義資料がある場合、各週日曜日までに専用共有ドライブ(URLはITC-LMSに記載)にアップする予定。事前にダウンロードし、できればプリントアウトしておくことが望ましい(Zoomの通信量を抑えるため、「画面共有」機能等を使わず、音声のみでの講義となる可能性がある)。