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死生学特殊講義Ⅲ

自律についての関係的なアプローチの展開――現代行為論・自由論の一展開
 1990年代から2000年代にかけて英語圏で新たに登場してきた「関係的な自律論」(relational autonomy)について批判的に検討し、その臨床的応用も試みる。
 従来の個人主義的な自律論は、個人の独立性と他者からの不干渉を基調とする自己決定を核としてきた。それに対して関係的な自律論は、人間の相互依存性と傷つきやすさに着目し、一定の依存関係や社会的環境の中で育まれるものとして自律を捉える。講義では、関係的自律論において、従来の自律論の中心的諸概念、すなわち、自己決定・反省性・合理性・自己理解・統合性等がどう捉え直されているのか、またどう捉え直されるべきなのかを考察する。その上で、医療従事者・患者・患者家族、それを取り巻く社会的/文化的環境という要素を考慮しつつ、関係的な自律の概念を、臨床における共同的な意思決定プロセス(shared decision-making process)に相応しいものへと発展させる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04200043
FLE-HU4202L1
死生学特殊講義Ⅲ
早川 正祐
S1 S2
木曜4限
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教室
法文1号館 312教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
以下の内容を扱う予定 1.個人主義的な自律理論 2.個人主義的な自律論に対するフェミニストによる批判 3.関係的な自律理論(1):Normative Competency Accounts 4.関係的な自律理論(2)Substantive Accounts (Capability Approach) 5.関係的な自律論(3)Self-Worth Accounts 6.関係的な自律論(4)Dialogical Accounts 7.関係的な自律論(5)Receptivity-based Account 8.関係的な自律論の観点からの患者の自律
授業の方法
基本的には講義形式で行うが、必要に応じてディスカッションを行う。
成績評価方法
授業への参加度(簡単なリアクションペーパー等を含む)と期末レポート
教科書
特になし
参考書
門脇俊介・野矢茂樹編・監修 (2010),『自由と行為の哲学』, 春秋社. Frankfurt, H (1984), The Importance of What We Care about, Cambridge University Press. Bratman, M. (2007), Structures of Agency, Oxford University Press. Mackenzie, C. and Stoljar, N. (eds.) (2000), Relational Autonomy: Feminist Perspectives on Autonomy, Agency, and Social Self. Oxford University Press. Nussbaum, M. (2013), Creating Capabilities: The Human Development Approach, Belknap Press Veltman, P. and Piper, M. (eds.) (2014), Autonomy, Oppression, and Gender, Oxford University Press.
履修上の注意
特になし