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最終更新日:2026年10月16日
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口腔外科学
口腔外科総論
顎変形症
歯科矯正治療
悪性腫瘍(口腔がん)
顎顔面補綴治療
【授業全体の目標】
口腔という特殊な領域の疾患についての基本的な知識を身につけ、さらに全身疾患との関連について理解を深める。
【口腔外科総論】
目標:口腔外科で扱う主な疾患について、その特徴、診断法、および治療法の概略を把握する。中でも先天性原因による顎奇形は、出生時から成人に至るまでの長期にわたる治療が必要である。すなわち、出生前診断やカウンセリング、出生後の哺乳指導、口唇形成、口蓋形成、言語聴覚士による言語管理、骨移植による顎裂閉鎖、歯科矯正治療、成長終了後には咬合改善のための顎外科手術、鼻の形成術、デンタルインプラントによる咬合機能の獲得などが、一貫した治療方針のもとに実施される。こうした顎変形症・顎奇形の種類、原因、治療について理解する。
概要:
1. 口腔外科的疾患の種類
2. 診断・治療法の概要
【顎変形症】
目標:顎変形症は先天的、後天的原因による高度の顎骨変形を示す疾患で、顎骨変形による咬合異常のため咀嚼障害を示す。また、特異な顔貌のため、社会機能に影響を及ぼすこともある。ほとんどの顎変形症は一つの専門分野だけでは良好な治療結果は得られず、顎外科手術、形成外科的手術、顎矯正治療(歯科矯正治療)、歯科補綴治療を中心とした多科にわたるチーム医療が必要となる。
概要:
顎変形症の種類: 下顎前突(反対咬合)、上顎前突、開咬、顔面非対称、下顎後退症(小下顎症)など
2. 顎変形症を引き起こす疾患
1) 先天性疾患:口唇口蓋裂、Robin sequence、第一第二鰓弓症候群 (hemifacial microsomia)、Treacher Collins症候群、症候群性頭蓋骨縫合早期癒合症 (syndromic craniosynostosis:Apert 症候群・Crouzon 病)、軟骨無形成症 (achondroplasia)、鎖骨頭蓋異骨症 (cleidocranial dysplasia)
2) 後天性疾患: 外傷、顎関節疾患、内分泌疾患 (先端巨大症など)、放射線治療、退行性疾患(Romberg症候群など)
3. 顎変形症の手術
1) 一期的手術と骨延長法 (RED system, Zürich system)
上顎: Le Fort Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 型骨切り術、上顎前方歯槽部骨切り術
下顎: 下顎枝矢状分割術 (SSRO)、下顎枝垂直骨切り術 (IVRO)、下顎骨体切除術、下顎前方歯槽部骨切り術 (Köle法)、オトガイ形成術
2) コンピュータ支援顎矯正手術(computer-assisted orthognathic surgery; CAOS)
【歯科矯正治療】
授業・学習の目標:
歯科矯正治療の意義と目的を理解するとともに、成長発育や正常咬合、不正咬合の原因や歯科矯正治療に伴う生体反応に関しての理解を深める。
授業内容の概要:
1. 頭蓋・顎顔面領域の成長発育
2. 歯科矯正治療の診査・検査、分析法、診断、治療計画・治療方針の立案
3. 矯正力と生体反応、抜歯と固定、矯正装置について
4. 先天性疾患や顎変形症の矯正歯科治療
【悪性腫瘍(口腔がん)】
口腔がんは舌、口底、下顎歯肉、上顎歯肉、頬粘膜および硬口蓋から発生する悪性腫瘍で、切除可能な口腔がんは手術が標準治療である。早期口腔がんに対する手術後の機能障害はそれほど高くないが、局所進行口腔がんに対する手術は切除が広範に及ぶことから再建術が必要となり、術後の嚥下、咀嚼、構音などの機能障害、整容的な問題が生じることがある。近年では化学放射線療法の進歩により局所進行口腔がんに対しても手術回避による臓器温存が図られるようになってきた。また、分子標的治療薬や免疫チェック阻害薬が承認され、これらの治療薬を組み合わせた薬物療法も進歩してきた。口腔がんの疫学、特徴、治療法などについて理解する。
概要:
1.口腔癌の疫学、特徴、鑑別診断
2.口腔癌の手術
3.口腔癌の薬物療法、化学放射線療法(超選択的動注化学療法を含む)
4.口腔癌のハイパーサーミア
【顎顔面補綴治療】
目標:口蓋裂などの先天異常あるいは腫瘍、外傷、炎症などに対する外科的侵襲によって後遺した顎口腔・顔面領域の機能的・形態的欠損に対し、人工的な補綴装置により咀嚼、嚥下、発音、審美性などの機能的・形態的障害の改善、回復ならびにその長期保持を計る手法について講義を通して学ぶ。本治療分野は医科医療との有機的連繋が必要とされる学際領域に位置し、歯科医療の中にあって特殊医療分野に属する。学生教育ではその概要を教育する。
概要:
1.総論
1) 定義 2) 原疾患と欠損様式 3) 障害の種類と程度 4) 患者の心理 5) 治療範囲
6) 他科との協力体制(集学的治療)
2.各論
1) 欠損補綴 (1) 顔面補綴治療 (2) 顎補綴治療
2) 補助装置 (1) 外科治療用 (2) 放射線治療用 (3) 言語治療用
本授業科目は、学位授与方針10項目の1.医学知識、4.コミュニケーション能力、6.創造的思考、7.全人的医療、に関連した科目である。
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