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最終更新日:2026年10月16日

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内科学(老年病)

内科系統講義(老年病学)
わが国は4人に1人が65歳以上、8人に1人が75歳以上という未曾有の高齢社会を迎えており、老年医学の重要性がますます高まっています。本講義では、老年医学に関する基礎的知識(老化・老年病の疫学、成因、各臓器別の生理的老化・病的老化)を学習し、老年疾患の特徴について理解することを基本目標とします。また、高齢者の診療に必要な知識を学習し、今後の臨床実習(Clinical clerkship)に備えることを目標とします。本授業科目は、学位授与方針10項目の1.医学知識、3.プロフェッショナリズム、5.社会的視点、7.全人的医療、に関連した科目です。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
021M2035
FME-ME4c12L1
内科学(老年病)
小川 純人
S1 S2 A1 A2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
0
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
医学部
授業計画
内科系統講義(老年病学) 回.授業タイトル    1. 老年医学総論− 高齢者医療の基本的な考え方  2. 筋骨格系の加齢と骨粗鬆症・転倒 3. 高齢者における医療連携と在宅医療   4. 脳の老化と認知症               5. 老化の基礎的アプローチ 6. 呼吸器系の加齢と疾患、嚥下のメカニズムとその障害     7. 高齢者の生活習慣病へのアプローチ 8. 高齢者における薬物療法の注意点        分担教員名:   氏名     所属職名 小川 純人   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 教授 東 浩太郎   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 講師 矢可部 満隆  本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 講師 細井 達矢   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 助教 松本 昇也   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 助教 七尾 道子   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 助教 髙田 和典   本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 助教 米永 一理   日本大学歯学部摂食機能療法学講座  主任教授    兼 本学医学系研究科加齢医学講座、老年病科 非常勤講師 注:講義内容及び担当教員を変更する可能性がある。
授業の方法
講義により、老年医学に関する老化・老年病の疫学、成因などの基礎的知識を習得します。加齢に伴う身体的変化、精神・心理的変化、高齢者に特有な疾患・病態の診断と治療、リハビリテーション、介護、エンドオブライフケアに関わる考え方を学習します。
成績評価方法
講義への出席状況および試験
履修上の注意
予習の必要は特にありませんが、興味のある方は教科書、参考書を元に勉強してください。復習は十分に行ってください。
その他
1. 老年医学総論−高齢者医療の基本的な考え方       小川 純人 わが国の高齢者人口は29%を超え、今後さらに高齢化が進行し、また要介護高齢者も増加することから、老年医学の重要性がますます高まっています。老年医学の守備範囲は、高齢者に関する臨床医学を中心に、老年社会学、基礎老化学を統合する領域であり、この領域を老年学gerontologyといいます。本講義では、医学の立場からみたヒトの老化過程と、高齢者における臨床の考え方(高齢者の定義、高齢者の疾患の成り立ち、フレイル、特徴、老年症候群、高齢者包括的機能評価CGAなど)について概説しますが、老年医学は高齢者のみを対象とするのではなく、その研究成果を若い世代に還元し、老年疾患の予防を通して、いかに健康寿命の延長を達成するかが終局的な目標であることを強調します。 2. 筋骨格系の加齢と骨粗鬆症・転倒              矢可部 満隆 骨粗鬆症は骨強度の低下により骨折リスクが増大する疾患で、加齢をはじめとする様々な因子が関与します。また高齢者では、筋力低下(サルコペニア)、身体疾患、薬物などの要因により転倒リスクも増大します。転倒等により骨折を発症すると、身体機能障害、QOL低下、寝たきりのリスクが高まります。ここでは、高齢者における骨粗鬆症および転倒に関して、疫学、病態、診断、治療法ならびにそれらの予防法・リハビリテーションについて解説します。 3. 高齢者における医療連携と在宅医療  米永 一理 高齢者は多くの全身疾患と口腔疾患を併発しやすく、相互に関係することから、医科歯科をはじめとした多職種での全身管理と口腔管理の重要性が増しています。また、介護予防、健康寿命延伸のためにも、フレイル・サルコペニア対策として、オーラルフレイル対策も進められています。よって、本講義では、まず高齢者の健康維持における口腔管理の意義を確認し、全身との関連性を考察します。次に、在宅医療において多職種がどのように連携し、患者・家族のQOLを向上させるかを「食支援」を例に解説します。これらにより地域包括ケアと、関連する退院支援や介護保険制度の理解を深め、高齢者の急性期から終末期までの対応の課題と解決策を探ります。 4. 脳の老化と認知症  松本 昇也  高齢者人口の増加に伴い、認知症者の人口も急激に増加しています。高齢者を診療する機会がある医師は、認知症専門医や老年科専門医でなくとも認知症の診断と治療、および認知症者を支援する社会制度についての知識が求められます。認知症についての研究は世界中で行われており、それをもとに認知症診療も進歩しています。認知症の原因の半数を占めるAlzheimer病については、近年疾患修飾薬も登場しました。本講義では、認知症の概念・診断・治療に加えて、認知症者および家族を支援するための社会制度について解説します。 5. 老化の基礎的アプローチ                東 浩太郎 老化とは、生命体における時間依存性で有害な形態や機能の変化です。老化の原因には、遺伝的な側面だけではなく、制御可能な環境的な側面もあり、生活習慣の工夫次第で健康寿命の延長が可能です。分子生物学や細胞生物学研究の進展により、老化に影響を与える遺伝子、蛋白質や、加齢性疾患のメカニズムが明らかとなりつつあります。これらの知見は、老化を進行させない生活習慣の理論的な背景になるとともに、加齢性疾患の本質的な治療法の開発にも役立ちます。さらには、倫理的な議論が必要ですが、老化そのものを標的とした介入の道筋を開くものでもあります。本講義では、老化を特徴づける分子生物学的、細胞生物学的な基盤について概説し、それを踏まえて加齢性疾患や老化を標的とした新たな治療法開発に向けたトランスレーショナル研究について紹介する予定です。 6. 呼吸器系の加齢と疾患、嚥下のメカニズムとその障害    石井 正紀 すべての高齢者は、何らかの呼吸器症状を有するといっても過言ではありません。肺とそれをとりかこむ胸郭は、加齢変化が最も顕著に認められる臓器であり、その生理的老化を理解することが、多くの呼吸器症状を理解するために重要です。次に、高齢者の呼吸器疾患に大きく関与している、嚥下の問題をとりあげ、嚥下性肺疾患の病態、治療、予防、リハビリテーションを概説します。そのほか、COPDや睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器疾患の説明を通じて、特に高齢者の呼吸器疾患が、単に肺局所に起こった異常ではなく、筋、骨格、神経、口腔内衛生などの全身の諸臓器の異常が関与する問題である“おもしろさ“を感じて頂きたいです。 7. 高齢者の生活習慣病へのアプローチ    七尾 道子 糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、それ自体に症状を伴わないことが多いですが、放置すると、健康にとって有害な合併症を引き起こします。このような合併症は、要介護状態を引き起こし高齢者のADLを阻害する原因となるとともに、命にまで影響することもあります。このため、健康長寿を達成するためには、生活習慣病に対する予防医学的な対処が必要となります。一方で、生活習慣病の対処の際に、高齢者の状態を考慮することが重要であることも明らかになってきており、フレイル・非フレイルなどにより介入目標を変えることが、患者さんごとに適した健康長寿につながります。本講義においては、代表的な生活習慣病に対して、高齢医学の視点から眺め、話題を提供したいと思います。 8. 高齢者における薬物療法の注意点         細井 達矢 高齢者でも薬効のエビデンスが集積しつつある一方で、特に75歳以上やフレイルの高齢者は若年者に比べて薬物有害事象(adverse drug reactions)の頻度が高いことが問題になっています。その主な原因は、薬物動態・薬力学の加齢変化と多疾病(multimorbidity)、多剤併用(polypharmacy)です。近年は、高齢者において特に慎重な投与を要する薬剤(potentially inappropriate medications)のリストが複数発表され、高齢者の適正な薬物療法が大変注目されています。これらの問題とその一般的注意点について講義します。
実務経験と授業科目の関連性
病院における医師としての勤務経験を有する教員が、実務経験を活かして講義する。