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最終更新日:2026年10月16日

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内科学(アレルギー・リウマチ)

1. 臨床免疫学総論 4/30(木)1限 藤尾圭志 2. 全身性エリテマトーデス 藤尾先生 4/30(木)2限 藤尾圭志 3. 関節リウマチ 4/30(木)3限 土屋遥香 4. 抗リン脂質抗体症候群、血管炎症候群、ベーチェット病 5/1(金)1限 土田優美 5. 脊椎関節症、乾癬性関節炎、リウマチ性多発筋痛症、成人スチル病、自己炎症性疾患 5/1(金)2限 高橋秀侑 6. アレルギー性疾患、気管支喘息 5/1(金)3限 清水寿顕 7. 炎症性筋疾患 5/1(金)4限 太田峰人 8. 強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、IgG4関連疾患 5/1(金)5限 河野正憲
1.『臨床免疫学総論』
免疫系は、自己と非自己の認識、自らのシステムに属する遺伝子の再構築による多様な刺激への対応、記憶の存在など、多様な側面をもつ高次機能系である。基礎免疫学は現代生物学の最も先端的でかつ重要な領域の一つとなっている。臨床免疫学は、免疫系の関与する疾病を研究する分野で、自己免疫疾患、アレルギー、癌免疫、移植、感染症やワクチンなど多くの領域の疾患や対象がある。さらに動脈硬化、肥満など生活習慣病とされる疾患にも免疫が深く関与することが分かってきている。まさに臨床免疫学の理解はヒトの理解といっても過言ではない。
アレルギー・リウマチ内科では自己免疫疾患、アレルギー性疾患を中心としつつ、臨床免疫学を対象領域としている。生物学的製剤など、標的を明確にした治療による自己免疫疾患の良好なコントロールを提供している。さらにヒト検体のゲノム・トランスクリプトームの網羅的なビッグデータ解析を実践して、個体ごとの病態を把握することによる最適な医療の提供を行い、医療だけでなく免疫の評価による健康全体の維持を目指している。
本系統講義では、基礎免疫学の知識を踏まえつつ、臨床免疫学の最新の理解と治療を解説する。さらに最新の網羅的なビッグデータ解析からヒトの免疫系がどのように見えるか、今後の医療が何を目指していくのかを提示、議論する。技術の進歩とともに医療は大きく変化しつつあり、理解度の高い医師が選べる治療選択肢は大いに広がっている。そのような医療を実践し、さらにそこに貢献するためにどのような知識・技術が必要なのか考える材料となれば幸いである。

2. 『全身性エリテマトーデス』
全身性エリテマトーデス(SLE):時に致死的となり得る自己免疫疾患で、全身諸臓器が傷害される。自己抗体など液性免疫異常による臓器障害が知られている。全身性で多岐にわたる症状とその発現する機序、様々な特徴的検査異常・中枢神経系・腎臓傷害時の特殊検査など、この疾患を通して膠原病の基本的な知識を得る。また、病態、疫学、治療・予後などに関しても理解し、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤などの理解を深める。

3.『関節リウマチ』
関節リウマチ(RA)は自己免疫異常に由来する慢性の滑膜炎で、軟骨・骨破壊をきたす。寛解の達成、関節破壊の進行抑制が治療目標とされ、そのための早期診断、寛解を目指した治療介入が重要である。本講義ではRAの疫学、病因・病態生理の基本、診断、病勢評価法、治療についての理解をめざす。

4.『抗リン脂質抗体症候群、血管炎症候群、ベーチェット病』
抗リン脂質抗体症候群(APS):抗リン脂質抗体と呼ばれる抗体を認め、動静脈の血栓症や習慣性流産、血小板減少をきたす疾患である。SLEなどの他の自己免疫疾患に続発する場合と原発性の場合がある。
血管炎症候群:血管壁に炎症を起こす疾患の総称であり、出血や虚血に伴い様々な臓器障害を来たす。血管炎は、炎症を生じている血管径によって分類される。大動脈炎をきたす高安動脈炎(TAK)、巨細胞性動脈炎(GCA)、中型血管炎をきたす結節性多発動脈炎(PAN)、小型血管炎をきたすANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)および免疫複合体性小血管炎などの、代表的な血管炎の特徴や治療法について解説する。
ベーチェット病(BS):再発性口腔内アフタ性潰瘍、皮膚症状、外陰部症状、眼病変を4大主症状とする症候群である。本邦を含めたシルクロード沿いの領域で多い疾患であり、特殊病型として腸管、血管、神経ベーチェットの3病型の合併を認める場合がある。本講義では、ベーチェット病の病態、症状、治療について解説する。

5.『脊椎関節炎、リウマチ性多発筋痛症、成人発症Still病、自己炎症性疾患』
脊椎関節炎(SpA)は、その名の通り脊椎〜仙腸関節の炎症を来たす疾患群であるとともに、腱の付着部炎を生じることも特徴とする病態である。SpAを呈する個別の疾患としては、強直性脊椎炎(AS)・反応性関節炎(ReA)・乾癬性関節炎(PsA)・炎症性腸疾患関連関節炎などがあり、その一部はHLA-B27との強い関連を示す。
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は高齢者に好発する多関節炎で、解剖学的には関節近傍の滑液包の炎症を特徴とする疾患であり、臨床的には関節リウマチやRS3PE症候群との鑑別が問題となる。
自己炎症性疾患とは自然免疫系の異常によって生じる炎症性病態であり、獲得免疫系の異常である自己免疫疾患と対比される概念である。狭義の自己炎症性疾患は、単一遺伝子異常による周期性発熱(家族性地中海熱(FMF)など)を意味するが、広義には痛風・Behcet病・成人発症Still病(AOSD)なども含めた広い概念となる。
本講義では、これらの疾患概念、病態・診断・治療について、リウマチ膠原病全体の中での位置付けを意識しながら解説する。

6.『アレルギー性疾患、気管支喘息』
本講義ではアレルギーについて概説した上で、代表的なアレルギー性疾患である薬物過敏症、食物アレルギー、気管支喘息について解説する。
薬物アレルギーは薬物過敏症の中でも免疫反応が関与するものとされる。薬物アレルギーの概念と、代表的な症状・病態・診断・発症時の対策について解説する。原因となる食餌抗原、診断、発症時の対策、および特殊な病型を中心に解説する。
気管支喘息は代表的なアレルギー性疾患である。気道におけるアレルギー反応を基礎に発症するが、その病態には免疫機構だけではなく気道内の構成細胞が様々に関与する。気管支喘息およびその関連疾患に関して、病態と治療法を中心に解説する。

7.『炎症性筋疾患」
特発性炎症性筋疾患のうち、特に多発性筋炎(PM)および皮膚筋炎(DM)、免疫介在性壊死性筋症に焦点をあてて、病態を含めた基本的理解およびそれらの特徴を解説する。まず、炎症性筋疾患の臨床的特徴、身体診察、診断のための血液検査・生理検査・画像検査を理解する。種々の筋炎特異自己抗体が存在するが、これらの自己抗体は筋肉の炎症、筋病理組織像、併存臓器障害、悪性腫瘍の合併などの臨床的特徴との関連が知られている。代表的な筋炎関連自己抗体である抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体、 抗MDA5抗体、 抗Mi-2抗体、 抗TIF1γ抗体等につき、臨床的特徴について学ぶ。また合併症である悪性腫瘍と間質性肺炎について、その評価ならびに治療戦略について理解する。

8.『強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、IgG4関連疾患』
全身性強皮症:自己免疫、線維化、血流障害によって皮膚、肺、消化管、心、腎、指趾などに特徴的な線維化病変を示す全身性疾患である。
混合性結合組織病(MCTD):抗U1-RNP抗体陽性、手指のソーセージ様腫脹、レイノー現象を特徴とする疾患で、SLE、強皮症、炎症性筋疾患を思わせる症状のうち、2つ以上の症状が部分的に混在する。MCTDではおよそ10%に膠原病性肺動脈性肺高血圧症を合併し予後不良である。
シェーグレン症候群(SS):外分泌腺のリンパ球性炎症により腺管構造が破壊され、眼・口腔乾燥症状(sicca症状)を呈する疾患である。
IgG4関連疾患(IgG4 RD):唾液腺・涙腺腫脹を呈するMikulicz病、膵臓を主体とする自己免疫性膵炎、後腹膜線維症などを総称した疾患である。
本講義では、これらの疾患の病態・診断・治療について理解することを目標とする。

本授業科目は、学位授与方針10項目の1.医学知識、2. 臨床技能、6.創造的思考, 10.未来への志、に関連した科目である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
021M2027
FME-ME4c04L1
内科学(アレルギー・リウマチ)
藤尾 圭志
S1 S2 A1 A2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
0
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
医学部
授業計画
内科系統講義(全8回)対象:M2 1. 『臨床免疫学総論』 2. 『全身性エリテマトーデス』 3. 『関節リウマチ』 4. 『抗リン脂質抗体症候群、血管炎症候群、ベーチェット病』 5. 『脊椎関節症、乾癬性関節炎、リウマチ性多発筋痛症、成人スチル病、自己炎症性疾患』 6. 『アレルギー性疾患、気管支喘息』 7. 『炎症性筋疾患』 8. 『強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、IgG4関連疾患』
授業の方法
講義は対面で行う予定である。 内科系統講義:領域全体をカバーするように、スライドとテキストを用いて概説する。
成績評価方法
講義への出席、受講態度、本試験の成績などから総合的に判断する。出席は各講義の最後に行われる小テストの提出をもって確認する。
履修上の注意
事前にテキストを予習しておくことが望ましい。
実務経験と授業科目の関連性
病院における内科医師としての勤務経験を有する教員が、実務経験を活かして内科学(アレルギーリウマチ学)について講義する。