学部後期課程
HOME 学部後期課程 特別講義 法と経営学
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

特別講義 法と経営学

本講義は、法学と経営学を総合的に扱って、企業や組織が自らの目的を効率的かつ持続的に達成するための実践的な知見と視点を提供することを目的としています。
「法と経済学」が経済学の理論・手法を基に、社会全体の効率性という観点から法制度を分析する学問であるのに対し、「法と経営学」は経営者やコーポレート・ローヤー等の実務家が、法学・経営学の知見を現場の企業・組織経営においてどのように活用するべきかという問題に焦点を当てます。
担当教員は、草野耕一客員教授(元最高裁判事・東京大学博士(法学))、今井英次郎講師(弁護士、投資会社経営者)及び後藤元教授の3名です。

講義構成は以下の通りです:
•第1回〜第5回(総論部分):草野耕一が担当。ミクロ経済学と現代ファイナンス理論に依拠して経営という営みの分析を行い、株主利益最大化原則の正当性とその問題点について論じます。
•第6回〜第13回(各論部分):今井英次郎が主に担当。コーポレートガバナンスやファイナンスの核心的な考え方を、実務家の視点から、現実の企業事象(現在進行中の事例)と密接に結びつけて解説します。必要に応じて、後藤教授が理論的な補完・深化を提供します。

担当教員は、法律の素養を備えた人材が、コーポレート・ローヤーとしてはもちろんのこと、経営者、投資銀行家、コンサルタント、投資家として活躍する時代が日本においても到来しつつあると感じています。本講義は、そのようなキャリアを目指す学生、または経営者的視点の下に政策立案者(ポリシーメーカー)として活躍したい学生の参加を想定しています。

最後に、担当教員の一人である草野耕一が作成した「開講の辞」を以下に紹介します。
 法と経済学は裾野の広い学問分野ですが、私が思うこの学問の理想的あり方は次のように定義できます。すなわち、法と経済学とは、「法令の解釈という営みを通じて社会の福利の最大化に貢献せんとする裁判官とリティゲーターに対して、それを達成するために必要な知見を教授する学問であり、その知見の基礎は、法学、数学、経済学、倫理学などによって構成されるが、ローマ法以来人類が2000年の歳月をかけて積み上げてきた法律家間の共有知も重要な構成要素である」。
 私が構想した法と経営学は、上記のアナロジーによって定義できます。すなわち、法と経営学とは、「企業の経営という営みを通じて社会の福利の最大化に貢献せんとする経営者とコーポレート・ローヤーに対して、それを達成するために必要な知見を教授する学問であり、その知見の基礎は、法学(特に、会社法と租税法)、数学、経済学(特に、ファイナンス理論)、倫理学などによって構成されるが、ローマ法以来人類が2000年の歳月をかけて積み上げてきた法律家間の共有知も重要な構成要素となる」。 
 東大法学部は、これまで100年の長きにわたり我が国社会を率いるリーダーを連綿として輩出し、もって社会の負託にこたえてきました。この講座は、東大法学部が今後の100年においても我が国社会のさらなる発展に貢献し得る者たちを生み出し続けることを希求して創設されたものです。授業内容はかなり難度の高いものとなりますが、青雲の志に燃える若者たちが馳せ来たらんことを願っています。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0126971
FLA-BL4621L3
特別講義 法と経営学
後藤 元
S1 S2
火曜3限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
可
開講所属
法学部
授業計画
第1回:オリエンテーション/株主利益最大化原則を支える理論その1 ―残余権論 第2回;株主利益最大化原則を支える理論その2―厚生経済学の基本定理 第3回:株主利益最大化原則を支える理論その3―Capital Asset Pricing Model 第4回:株主利益最大化原則の問題点とこれに代替し得る経営者の行為規範 第5回:株主有限責任制度と会社所得税制度 第6回:コーポレートガバナンスと株主の役割 第7回:Valuationの理論と実務 第8回:スタートアップのValuationと資金調達 第9回:パッシブ投資の台頭とエージェンシーコスト 第10回:キャピタルアロケーション 第11回:コングロマリットとカーブアウト・スピンオフ 第12回:買収対抗策 第13回:(準)非営利法人の経営
授業の方法
第1回から第5回までは、主として講義形式で行う。 第6回から第13回までは、参加学生との双方向的授業を中心として行う。
成績評価方法
筆記試験を行う(2時間) 平常点を考慮する 評価配分:平常点50%、筆記試験50% 成績を優上、優、良、可、不可で評価する
履修上の注意
なし
実務経験と授業科目の関連性
本科目は、実務経験を豊富に有する複数の教員の実務知見・現場経験が、授業全体に深く反映されており、学生が法学および経営学の知見を単なる抽象的な理論としてではなく、実務家にとっての実践的ツールとして理解・活用する視点を養うことを目的とする。