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最終更新日:2026年10月16日

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刑法・刑事訴訟法演習

実務家教員から学ぶ刑事実務入門
模擬の事件記録教材(実際の刑事事件の事件記録と同様の書式によるもの。被疑者が否認している公訴提起前〔捜査段階〕の事件記録や、裁判員裁判対象事件の公判段階の事件記録など複数の事件記録を用いることを想定している。)を通じて、被疑者の逮捕・勾留から、起訴・不起訴の判断、起訴後の公判準備(公判前整理手続)、公判における訴訟追行、これらを経て第一審判決に至るまでの刑事事件に関する捜査・公判の現在の実務を全般的にかつ入門的に学ぶことを目指す。
担当教員は、様々な刑事事件の捜査・公判の経験を有する検察官の実務家教員であるため、主に検察官の立場から、事件記録の検討の仕方、司法警察職員及び検察官による証拠収集、被疑者・参考人の取調べの在り方、被害者保護の在り方など教科書だけでは学ぶことができない具体的な実務について学ぶ機会を提供することを予定する。
履修者においては、本演習を通じ、刑事実務に携わる実務法曹の基本的な思考過程等を学び、理解することが期待されている。特に、法曹コースなど今後ロースクール進学を予定する者が、刑事実務についての理解を深め、今後の更なる学修に結び付けることを目指す。
本演習では、刑法又は刑事訴訟法上の論点や事実認定上の論点を含む事件記録教材を事前に検討することが求められるため、履修者においては、刑法総論、刑法各論及び刑事訴訟法を履修済み(あるいは現に履修中)であることが好ましいが、それらが履修済みであることを本演習の履修条件とするものではなく、刑事司法や刑事実務・検察実務に興味・関心がある者であれば、履修を歓迎する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0126960S-11
FLA-SE4304S2
刑法・刑事訴訟法演習
丹﨑 弘
A1 A2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
法学部
授業計画
第1回は、演習の目的や進め方について説明するとともに、第2回以降の事例検討の担当者を決定する。また、事前に配布する事件記録教材に基づき、事件記録教材の読み方、検討の仕方、事件記録作成の流れなど導入的な講義を行う。 第2回以降は、刑事手続の基本的な流れを具体的に追体験することを目指して、段階的に配布される事件記録教材を読み進めながら、捜査段階・公判段階それぞれにおける具体的な刑事実務の運用・諸問題について、検討・議論することを予定している。 特に、第2回以降の授業では、担当する事件ごと、あるいは、捜査・公判の段階ごとに履修生を複数のチームに分け、各チームが、実際の検察官業務と同様、終局処分に向けた起訴状、証明予定事実、冒頭陳述及び論告の起案・発表などを行うことを予定している。また、担当者には、教員が演じる被疑者や目撃者等を相手に、捜査手続又は公判手続(弁解録取、警察官に対する捜査指揮、被疑者取調べ、目撃者からの聴取、証人尋問、被告人質問、犯罪被害者対応等)の模擬演習・実演をしてもらうことも予定している。また、公判の模擬演習は、ロースクール棟にある模擬法廷教室を利用して行うことも予定する。 それら実演等の結果を踏まえて履修者全員で討議を行うことも想定しているため、履修者は、担当か否かに関わらず、各回、対象となる模擬事件記録を主体的に検討して臨むことが求められる。  そのほか、本演習では、現職の検察官などの実務家をゲストとして招き、当該ゲストに、履修生が実演する終局処分の方針決定(事件決裁)や公判手続について、講評してもらい、ゲストと履修生との間で議論・討議を行うことも予定している。併せて、各ゲストからは、そのキャリアに応じ、捜査・公判対応にとどまらない検察官の業務・経験談(例えば、刑事局における立法業務や、出入国管理庁、矯正局、保護局などの法務省内部部局における行政官としての業務、他省庁での業務、各国大使館での外交官としての業務、訟務局における国の代理人としての業務など)を披露してもらい、その内容に関する議論・討議を行うことも予定する。 具体的な演習のスケジュールは、以下を予定するが、あくまで現時点の予定であり、ゲストの予定や履修者の人数などにより、予定を変更することはあり得るので留意していただきたい。 第 1回 オリエンテーション、模擬記録の読み方(事件①)  第 2回 事件記録検討(事件② 勾留請求まで) 第 3回 事件記録検討(事件② 終局処分決定まで) 第 4回 事件②の終局処分決裁(ゲスト①) 第 5回 事件記録検討(事件③ 勾留請求まで) 第 6回 事件記録検討(事件③ 終局処分決定まで) 第 7回 事件③の終局処分決裁(ゲスト②)  第 8回 事件記録検討(事件③ 公判準備 公判前整理①) 第 9回 事件記録検討(事件③ 公判前整理② 冒頭陳述準備) 第10回 模擬裁判①(事件③ 冒頭手続・冒頭陳述 ゲスト③) 第11回 模擬裁判②(事件③ 証人尋問) 第12回 模擬裁判③(事件③ 被告人質問) 第13回 模擬裁判④(事件③ 論告 ゲスト④)
授業の方法
演習
成績評価方法
筆記試験を行わない。実演の実施状況(当たり前ではあるが履修生は実務家ではないので、実演ぶりが実務的か否かといった観点ではなく、各自において、十分に検討・準備して臨んだか否かを重視したいと考えている。)を含む平常点のみで評価する。 (割り当てられた担当回における発表や実演の準備に必要なもの以外に)レポートを課すことは予定していない。
履修上の注意
いずれも履修済みである必要はないが、刑法第1部、刑法第2部及び刑事訴訟法の学習内容は、本演習において具体的な事件記録を検討する際に前提とする知識である。特に、本演習と同じセメスターで開講される予定の刑事訴訟法については、履修済みであるか、少なくとも履修中であることが好ましい(とはいえ、本演習は、これら科目を全部履修済みの者だけ対象とするものではなく、刑事司法・刑事実務に関心がある者であれば履修を歓迎する。)。 教科書は使用せず、授業で用いる事件記録教材は、教員において準備する予定である(配布方法については、履修者の人数等を踏まえて検討し、初回の演習までに適宜の方法で周知する)。 事件記録教材は、それなりの分量になる予定であるが、実際の刑事事件を模した記録の体裁であるため、いわゆる学術論文などよりは時間を要せず読むことができると思うので、興味関心を持って取り組んでいただきたい。 事件記録を読みこんでいなければ演習の内容が分からないこととなるため、担当ではない回についても、記録を読んで演習に臨むことが必要である。
その他
司法研修所検察教官室編『検察講義案(令和3年版)』法曹会(978-4-86684-103-8)も、司法修習生も使用する検察実務に関するテキストであるが、昨今、刑事司法に関連する法改正が多くなされた状況からすると、今後改訂される可能性があり、留意されたい。
実務経験と授業科目の関連性
本演習は、現職の検察官である教員が、模擬の事件記録教材を通じて、被疑者の逮捕・勾留から、起訴・不起訴の判断、起訴後の公判準備(公判前整理手続)、公判における訴訟追行、これらを経て第一審判決に至るまでの刑事事件に関する捜査・公判の現在の実務を全般的にかつ入門的に学ぶことを目指すものであり、演習のタイトルにもあるとおり、捜査実務・公判実務について、教員の実務経験を披露しつつ、具体的に学ぶ機会を提供することを予定する。