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最終更新日:2025年4月21日

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日本政治思想史演習

日本政治思想史史料会読
担当者の報告と、参加者全員の討論によって進める。毎週、丹念に辞書を引き、わからない言葉を調べながらテクストを読まなくてはいけないので、予習の負担は重い。ほかの授業の成績や就職・進学のことはとりあえず忘れて(「放棄せよ」と言っているのではない。念のため)、下調べに専心し、大学院生を含む参加者と活発に議論する、「ノリのよさ」のない人はお断り。なお、前近代・明治時代のテクストを読みたい人は、大学院演習(金曜2限、今年は大橋訥庵『闢邪小言』)に単位なしで参加するのも可。

受講者は対面形式で参加できる者のみに限る。授業時間は毎回延長する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0125016S
FLA-SE4711S1
日本政治思想史演習
苅部 直
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学部
授業計画
政治学史の演習も兼ねて、現代英国の政治哲学者、John Grayの新著、The New Leviathans:Thoughts after Liberalism (Penguin Books,2024)をまず会読する。これはトマス・ホッブズ『リヴァイアサン』を再読しながら、冷戦後・ウクライナ戦争後・コロナ禍後の時代における世界の政治のゆくえを論じた本。ホッブズの原著とも対比しつつ、読んでいきたい。そして、同じくグレイによるユニークな本『猫に学ぶ』(原著2020年)を読んだのち、戦後日本のホッブズ研究の草分けの一人と言える福田歓一が書いた、一般読者むけの著書『近代の政治思想』(岩波新書、1970年)を会読して、戦後日本思想史と政治思想史研究との関連について議論したい。
授業の方法
教室での対面形式で行う。毎回、報告担当者を決め、一人30分の報告ののち、全員で討論する。参加者全員が、あらかじめテクストを、わからない箇所は自分で調べながら熟読し、何かコメントを考えて授業に臨むことが必須である。(ただし参加人数が少ない場合は別の形式にする。)
成績評価方法
口頭報告+ふだんの授業態度+(参加多数の場合)レポート
教科書
John Gray, " The New Leviathans" (Penguin Books, 2024) トマス・ホッブズ(加藤節訳)『リヴァイアサン』上下(ちくま学芸文庫、2022年) ジョン・グレイ(鈴木晶訳)『猫に学ぶ』(みすず書房、2021年) 福田歓一『近代の政治思想』(岩波新書、1970年) 電子書籍でなく紙の本を使う(頁数を合わせるため)。生協書籍部にて各自購入すること。
参考書
『福田歓一著作集 第2巻 ホッブスにおける近代政治理論の形成』(岩波書店、1998年)
履修上の注意
無断の欠席・遅刻は厳禁。授業時間は延長するので、6限にほかの授業の履修を考えている人は履修しないこと。初回に説明を行うので、必ず出席すること。(初回は4月16日の予定。掲示に注意すること。)猫ぎらいの人も歓迎する。
その他
苅部を指導教員としてリサーチペーパーを作成しようとする人には、演習とは別途、個別に指導を行う。ただし3年生の場合は、SセメスターではなくAセメスターに提出する人のみに限る。