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最終更新日:2024年4月22日

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法社会学

法制度と法に関連する社会現象を社会科学的アプローチで検証する。法社会学の基礎と背景について説明し、具体例を挙げながら、実定法の解釈とは異なり、法制度を外部から検証し、法が社会において実際にどのように機能しているか、あるいは機能していないかを考察する。法社会学は社会内の法を理解することで、より効果的な法規範を作るための学問であり、法学部の学生にとって非常に実践的な学問である。
さらに、近・現代の日本を中心に、法の社会的役割の変化と法に関連する社会現象がどのようなメカニズムとダイナミクスで説明されているかを、国際比較の観点からも紹介する。このために、ヨーロッパ、アメリカ、日本における法社会学の発展を検証する。法社会学の理論や経験研究の蓄積のトレンドや、いくつかの古典的な研究を紹介することで、視野を広げ、批判的な検証能力を養い、法社会学の意義と興味深さに目覚めることを主な目標とする。授業では、法社会学の基礎理論と多くの応用課題を取り上げる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0124731
FLA-BL2614L1
法社会学
Dimitri Vanoverbeke
S1 S2
水曜2限、金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
4
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学部
授業計画
1.法社会学への招待(イントロダクション) 2.何故法社会学を学ぶのか 3. 法社会学の生成と発展 4. 法社会学の「方法」 5. マルクスとその現代的意義: 法と権力 (Law and Power) 6. 古典的法社会学理論: デユルケームとその現代的意義 (Law and functionalism) 7. ヴェーバーとその現代的意義: 法の正統性・法遵守 (Law and rationalism) 9. アメリカやヨーロッパにおける古典的法社会学理論: エールリッヒ・パウンドを中心に (Living law and Law in action) 10.「生ける法」の現代的意義: アメリカの牧場主や日本の魚市場を事例に 11. 法社会学と法意識研究 12. 民事司法と法社会学: 紛争処理の法社会学 13. 民事司法と法社会学: 非公式紛争処理・ADR 14. 世界の「トップランナー」: 1920年代日本調停制度の事例 15. 安定性と変動の法社会学:平成法制度改革を事例に 16. 刑事裁判・市民参加の法社会学(陪審・裁判員制度を中心に) 17. 安定性と変動の法社会学:平成法制度改革を事例に 18. 刑事裁判・市民参加の法社会学(陪審・裁判員制度を中心に) 19. 法と社会:市民の声 (GUEST SPEAKER) 20. 刑事司法と「アウトサイダー」:非法曹専門職との連携のあり方を考える 21. 欧州・アメリカ・中国のデジタル規制の法社会学:デジタル製品パスポートを中心に 22. 法と社会の研究事例 (GUEST SPEAKER) 23. 脆弱な社会における法: 包摂と排除: 欧州都市における過激化の言説と法 24. 法と社会の実務の声 (GUEST SPEAKER) 25. ジェンダーの法社会学 26. 総まとめ
授業の方法
講義形式で行う
成績評価方法
学期末試験により行う(授業内で提示した問題に対する事前準備答案も、成績評価の対象とする)
教科書
特に指定しない。授業で用いたパワーポイントおよび関連資料を随時ITC-LMSに掲載する。
参考書
教科書ではないが,以下を参考書として読むことを推奨する. 佐藤岩夫・阿部昌樹(編著)『スタンダード法社会学』(北大路書房、2022) フット,ダニエル H.(溜箭将之訳)(2006)『裁判と社会――司法の「常識」再考――』NTT出版. そのほか,学習を深めるために有益と思われる文献を,適宜講義中に紹介する.
履修上の注意
特になし.