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最終更新日:2025年4月21日

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法社会学

法制度と法をめぐる社会現象等について、社会科学的アプローチを用いて検証する。法社会学の基礎・背景、そして幾つかの具体例をみながら、実定法の解釈学とは異なり、「外から」法制度を検証し、法が社会において実際どのように機能しているのか、もしくはしていないのかを考える。法社会学は社会の中の法を理解することによって、より効果的な法規範を作るための学問でもあり、法学部の学生のための大変実用的な学問である。

また、近・現代日本を中心に法の社会的役割の変化と法をめぐる社会現象がどのようなメカニズムと ダイナミクスで説明されているのかを国際比較の観点も取り入れて紹介する。そのためヨーロッパ・アメリカ・日本において法社会学がどのように発展してきたかを検証する。法社会科学理論や経験研究の蓄積のトレンド、また幾つかの古典的な研究を紹介することによって視野を広げ、批判的な検証能力を培い、そして法社会学の意味とその面白さに目覚める事がこの講義の主な目的である。授業では法社会学の基礎理論と多くの応用課題を交互に取り上げることとする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0121731
FLA-BL2614L1
法社会学
Dimitri Vanoverbeke
S1 S2
火曜4限、金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
4
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学部
授業計画
1.法社会学の紹介(イントロダクション) 2.応用課題(1)日本司法制度と社会の発展(明治維新前) 3.法社会学研究の歴史的発展 (全体像・1) 4.応用課題(2)日本司法制度と社会の発展(近・現代日本) 5.現代法社会学の形成  (全体像・2) 6.応用課題(3):平成法政度改革の法社会学 7.アメリカやヨーロッパにおける古典的法社会学理論 (エールリッヒ・パウンドを中心に) 8.応用課題(4):裁判員制度及び陪審制度の法社会学 9.古典的法社会学理論:リーガル・リアリスト 10.応用課題(5):民事司法と法社会学(紛争処理の法社会学) 11.古典的法社会学理論:デユルケムとその現代的意義 12.応用課題(6):民事司法と法社会学(非公式紛争処理・ADR) 13.古典的法社会学理論:ヴェーバーとその現代的意義 14.応用課題(7):刑事司法と法社会学(犯罪と法の比較法社会学) 15.古典的法社会学:マルクスとその現代的意義 16.応用課題(8):刑事司法と法社会学(犯罪と法の比較法社会学) 17.古典的法社会学:パーソンズ・フーコー 18.応用課題(9):コロナ禍の順法精神 :欧州・アメリカ・日本比較法社会学 (COMPLIANCE) 19.法社会学とその関連分野(1)法社会学と経済 20.応用課題(10):ヨーロッパに於けるイスラム過激派と多様化社会における法の支配への抵抗や法文化の衝突 21.法社会学とその関連分野(2)法社会学と政治 22.応用問題(11):法の実施過程 (ENFORCEMENT) 23.法社会学とその関連分野(3)法社会学と文化 24.応用問題(12):法社会学の研究事例 (GUEST SPEAKER) 25.法社会学と法意識研究:日本人の法意識研究を中心に 26.応用問題(13):法と社会の実務の声 (GUEST SPEAKER)
授業の方法
講義形式で行う
成績評価方法
学期末試験により行う
教科書
特に指定しない
参考書
教科書ではないが,以下を参考書として読むことを推奨する. フット,ダニエル H.(溜箭将之訳)(2006)『裁判と社会――司法の「常識」再考――』NTT出版. 村山眞維・濱野亮(2019)『法社会学(第3版)』有斐閣. そのほか,学習を深めるために有益と思われる文献を,適宜講義中に紹介する.
履修上の注意
特になし