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国際政治演習(外国語科目)

イギリスにおけるEU離脱国民投票、あるいはアメリカにおけるトランプ大統領当選に見られるように、ポピュリズムという言葉を使って形容される政治現象が世界を揺るがしている。これは各国国内政治にとどまる現象ではない。世論を動員する政治指導の台頭は、グローバルなリベラリズムに正面から立ち向かう自国優位の対外政策の拡大を伴う現象だからである。しかし、ポピュリズムと国際関係について学術的に考察を加えることは決して容易ではない。まず、ポピュリズムという言葉で何を意味するのか、了解はない。それは民主主義や権威主義と並ぶ政治体制のひとつなのか、それとも政治体制を横断して発生する短期的な政治現象なのか。さらに、国際関係との関わりについても明確な課題を提起することは難しい。内政と外交、さらに鋭角的に問題を提起するなら外交と世論の緊張関係はこれまでにも指摘されてきた。今私たちが前にしている現象は、投機的で機会主義的な政治指導と大衆社会という既にお馴染みの現象と同じものなのか。違うとすればどこが違うのか。できる限り学術的かつ客観的な方法を用いてポピュリズムと国際関係の関わりについて考察を加え、できる限り理論的な概念構成を試みつつ、具体的な状況分析をも行うことを目的としている。
 この演習は、参加学生の次の能力を伸ばすことを目的としている。
(1)問題を立てる力 アジェンダ・セッティング、福沢諭吉の言葉を使うならば議論の本位を立てることは、すべての学問的アプローチの出発点である。このゼミでは、参加学生が、それぞれオリジナリティのある問いを立て、その問いをさらにシャープなものとすることが大きな目的である。
(2)既存研究を読み解く力 学術論文は「答え」ではなく、ある問いに対して可能な「答え」の一つである。自ら研究を行うためには、まず論文を「答え」、あるいは所与としてではなく、問いに対する可能な答えを生み出すプロセスのなかから捉えなければならない。ゼミの前半では研究業績を読むが、その過程において「どう読むか」、既存の研究を読み解く力を養っていただきたい。
(3)理論と実証を結びつける力 国際政治の研究は理論だけでも現象の記述だけでも不十分である。ここで必要なのはより一般性のある概念枠組みや理論を、個別性と特異性に支配される現実事象の分析と結びつける力であり、ゼミ前半で学んだ業績を個別の研究に反映する過程においてこの力を伸ばすことを期待している。
(4)コミュニケーションをする力 ここでのコミュニケーションとは、書き言葉による表現と、口頭報告・討論による表現の両方を含んでいる。ゼミ前半は半の発表が中心であり、そこでは口頭報告の技法と討論の技法を伸ばすことが目的となる。ゼミ後半、ゼミ論文準備の過程では、文章表現をどこまで正確に、しかもわかりやすく行うことができるのかが大きな課題となる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0121001S
FLA-SE4709S2
国際政治演習(外国語科目)
藤原 帰一
S1 S2
水曜5限
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教室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学部
授業計画
 第一部では、ポピュリズムと国際政治に関する古典的な文献と比較的新しく公刊された論文を読み、討論を行う。まず、トランプ政権と世界を対象としたブレインストーミングセッションから始め、次にポピュリズムに関して行われてきたさまざまな概念構成について考察する。次に、ポピュリズムと対外政策の結びつきについて検討を行った上で、ポピュリズム台頭のなかにおける国際秩序の変動、グローバル・リベラリズムとの緊張について考察を行ったうえで、ポピュリズムと国際政治についてどのような課題があるのか、グロープ討論を行う。  第二部では各自の選んだ主題に則して研究計画を立て、その中間成果をゼミで報告する。最後に、2021年9月に可能な限り対面形式による合宿を行い、執筆した論文を報告するものとする。具体的な日程はシラバスに記載される。
授業の方法
(1) オンライン このゼミはオンライン形式で行う。収録動画を見るという形ではなく、学生も教員も定刻にログインして報告と討論を行うという形である。以下のURLをコピーしてクリックするとZoomが起動する。 https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/***** ミーティングIDは *****、パスコードは *****である。また、参加者は待機室で待つことなく、4時半からアクセスすることができる。ゼミはすべて録画を行い、Googleドライブにアップロードされる。 すべての資料は、ITC-LMS(Learning management system) に加えて、GoogleドライGoogleドライブについては次のURLを参照のこと。 https://drive.google.com/***** Googleドライブにアクセスするときにはeccsアカウント(メールアドレスがecc.u-tokyo.ac.jpで終わるアドレス)でログインしていることが必要である。その他のアカウントについては藤原の承認が必要とされる場合がある。なお、ITC-LMSからダウンロードを行うためには科目登録が必要であるため、学期はじめにはGoogleドライブからダウンロードすること。 (2) 班  参加者はA、B、C、D四つの班に分かれる。班の構成は第1回に相談して決定する。 (3) 論文の講読・発表  各班は、A4一枚のレジュメを作成し、ゼミにおいて10分以内で報告しなければならない。班毎の持ち回りではなく、毎回それぞれの班が報告しなければならない。提出期限はゼミ前日(各週火曜日)の午後4時とする。各班のレジュメはワードあるいはPDF形式のものをgoogleドライブにアップロードするとともに、電子メールに添付して、藤原のメールアドレス*****に送ること。 (4) 中間報告 各班ごとに共通のテーマを立て、そのテーマのなかで、各自が論文を執筆する。その内容を研究計画にまとめ、各班A4一枚のものを提出する。  研究計画は、課題設定、仮説、先行研究、研究方法、この4点が明確でなければならない。 (1)課題設定 どのような疑問に答えようとするのか (2)仮説その疑問に対して、どのような仮説を立てるのか (3)先行研究これまでに行われた研究と自分の仮説の関係 (4)研究方法どのような方法とデータによってその仮説を立証できるのか。  中間報告では、上記4点を明確にした10分以内の報告を行うものとする。報告は班ごとにまとめて行い、その後に質疑応答を行う。 (5) 研究論文の準備と作成  中間報告を終えた後、個別の論文指導を行い、それを踏まえて論文を執筆する。それぞれの論文は2万字(400字詰め原稿用紙50枚)程度とする。 (6)合宿 夏休み後、執筆した論文の報告と討論のため、可能な限り、対面形式での一泊二日の合宿を行う。
成績評価方法
演習における発表と討論 60% ゼミ論文        40%   
教科書
教科書・参考書は指定しない。各回で講読する論文は第一回授業時にアップロードされるシラバスに記載する予定である。
参考書
教科書・参考書は指定しない。各回で講読する論文は第一回授業時にアップロードされるシラバスに記載する予定である。
履修上の注意
この演習はリサーチ・セミナーであり、学習・研究の結果をゼミ論文として提出す ることを求めている。