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最終更新日:2024年4月22日

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国際政治演習

核兵器と国際関係 Nuclear Weapons and International Politics
核兵器と国際関係について包括的に検討を行う。米ソ冷戦の時代、核兵器は国際政治を左右する最大の要因とも言うべき存在だった。冷戦終結、そして戦略核兵器削減交渉の進展と第一次条約締結以後の展開により、核兵器は大国の国際関係の中では相対的な重要性を減らし、むしろ新たな核保有国の登場、核拡散に焦点が移る。だが、冷戦終結後の大国関係の安定は中国の軍事的台頭や米ロ関係の緊張とともに損なわれ、現在では核拡散の危険が続くとともに、大国の国際関係における核兵器の役割も復活している。この演習では、冷戦初期に著された古典的著作から始め、戦略論の基礎を確認するとともに、現在の国際関係における核戦略の意味、核拡散とそれに対する試みなどについて考えてゆきたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0119010S
FLA-SE4709S2
国際政治演習
藤原 帰一
S1 S2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
法学部
授業計画
第一部では、核兵器にに関する文献・論文を読み、討論を行う。核兵器は既に過去の存在となったのか、まずnuclear taboo とそれに関連した議論から始め、そこからキッシンジャー、シェリング、ラパポートなどの古典に戻り、核拡散に関する議論を紹介したうえで、現在の核問題についての分析を紹介する。ゼミ参加者は、論文に批評を加えるだけでなく、その論文と異なる仮説を立てることはできないか、またその仮説を立証するためにはどのような作業が必要なのかを考えていただきたい。他の研究者による業績を検討することが、自分の研究を始める出発点だからである。第一部の終わりには、核に関するこれまでの議論にどこまで現代的な意義があるのか、研究のリビューをグループごとに作成し、報告する。  第二部では各自の選んだ事例に則して経済制裁に関わる研究を準備し、その中間成果をゼミで報告する。最後に、2019年9月に合宿を行い、執筆した論文を報告するものとする。
授業の方法
(1) 班  参加者はA、B、C、D四つの班に分かれる。班の構成は第1回に相談して決定する。 (2) 論文講読 シラバスや参考資料はウェブサイトITC-LMS https://itc-lms.ecc.u-tokyo.ac.jp/portal/contents/lms にアップロードしたものをダウンロードしていただきたい。ダウンロードを行うためには科目登録が必要である。各班は、A4一枚のレジュメを作成し、ゼミにおいて10分以内で報告しなければならない。班毎の持ち回りではなく、毎回それぞれの班が報告しなければならない。提出期限はゼミ前日(各週火曜日)の午後4時とする。レジュメはワードあるいはPDF形式のものを電子メールに添付して、藤原のメールアドレス(kiichifujiwara@gmail.com)に送ること。 (3) 中間報告  参加者はそれぞれ研究計画をつくり、論文を執筆する。研究計画は、課題設定、仮説、先行研究、研究方法、この4点が明確でなければならない。中間報告では、上記4点を明確にした10分以内の報告を行うものとする。報告は班ごとにまとめて行い、その後に質疑応答を行う。中間報告を終えた後、個別の論文指導を行い、それを踏まえて論文を執筆する。それぞれの論文は2万字(400字詰め原稿用紙50枚)程度とする。 夏休み後、執筆した論文の報告と討論のため、一泊二日の合宿を行う。
成績評価方法
論文講読 40% 研究計画 20% 論文 40% 長期・短期留学などにより合宿に参加できない者についても論文提出を成績評価の条件としている。
教科書
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参考書
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履修上の注意
この演習はリサーチ・セミナーであり、学習・研究の結果をゼミ論文として提出することを求めている。