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最終更新日:2024年3月15日

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マルチエージェントシステム

我々の周りには、複雑な、しかし秩序だった様々な存在物にみちあふれている。自然物の複雑な全体をどのように理解すればいいか、それが近代科学の問いかけであったが、現在では、人間が操作対象とする人工物でさえ単純な挙動を示さないことも多くなり、設計や制御が容易でなくなってきている。さらに、経済主体の意思決定など、人間を含む社会システムであればなおさらである。個々の局所的行為は決定論的なのに全体の振る舞いは創発的である。このような複雑なシステムを取り扱う枠組みをマルチエージェントシステムと呼ぶ。比較的新しい学問分野であり、近年ではさらに大きな広がりを見せているが、一方でまだ十分に体系化されている訳ではなく、講義では基礎的事項について理解を進めるとともに、いくつかの研究トピックスの知見をうる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-SI3d11L1
FEN-SI3d11L1
マルチエージェントシステム
藤井 秀樹
A2
火曜2限、金曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
工学部
授業計画
1.序章 ー マルチエージェントシステムの基本構成(西野) 2.マルチエージェントシステムのコア理論 ー 現代創発論(西野) 3.創発的計算(1)ー セルオートマトン,Lシステム(西野) 4.創発的計算(2)ー 進化型計算(藤井) 5.創発的計算(3)ー 学習アルゴリズム(藤井) 6.分散制約充足問題(藤井) 7.エージェントと交通シミュレーション(藤井) 8.人工社会シミュレーション、実験経済学(西野) 9.関連するその他の事項:メカニズムデザインなど(西野) 10.トピックス(1):研究紹介(西野) 11.トピックス(2):研究紹介(藤井) 12.まとめと展望(藤井)
授業の方法
複雑系やマルチエージェントシステムに関する学問は他の伝統的な学問分野に比べれば比較的新しく、まだ体系化と呼べる状態には至っていないが、必要とされる概念や関連する理論、考えるべき事項などの共通認識は確立されつつある。マルチエージェントシステムは、複雑な人工システムの制御だけでなく、人工システムの適応的発展の手がかりを与えるものとして期待されている。このような背景から、講義では基礎的事項の理解を深めるとともに、具体的な研究トピックスについても講述する。また、講義内容を一部変更する場合がある。
成績評価方法
出席、レポートによる評価。本年度はオンラインで実施するため、期末試験は行わず、レポートで代替する。
教科書
上田完次(編著),創発とマルチエージェントシステム
履修上の注意
基礎を固める(工学部共通)