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最終更新日:2024年4月1日

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学術フロンティア講義 (グリーントラスフォーメーション(GX)と未来社会)

グリーントラスフォーメーション(GX)と未来社会
人類は,今からおよそ1万年前に新石器革命と呼ばれる技術革新とともに農耕や牧畜に従事するようになった.18世紀半ばから19世紀にかけては産業革命を遂げ,産業構造の変革,石炭利用にともなうエネルギー革新をもたらすと同時に,社会構造にも大きな変革を起こした.
産業革命以後の科学技術の進展とエネルギー利用の増大には急激なものがあり,人類の活動が地質や生態系に与える影響も地球規模で拡大している.その結果,地球の歴史に人類の活動が大きな影響を与えるようになっており,地球のあり方そのものに人類の活動を含み込まなければ地球の歴史を構想することができなくなっている.こういう考えから,地質時代における時代区分として「人新世」という新たな概念が提起されるようになった.「人新世」の特徴としては,地球温暖化などに代表される気候変動,動植物種の絶滅にともなう生物多様性の喪失,海洋プラスチックごみなどに代表される人工物質の増大,化石燃料や核燃料の使用による堆積物の変化などを挙げることができる.
人類が地球の生態系や気候にまで大きな影響を及ぼすようになった「人新世」というこの新たな時代のただ中で,人類の共有財産である安定した地球システム(グローバルコモンズ)を皆で協力して育くみ,次世代に渡していくために,社会の大きなパラダイムシフトが求められている.現在,G20のすべての国を含む150か国以上が年限付きのカーボンニュートラル目標をかかげているが,その実現には「地球が再生できるものを循環型に使う」システムへの転換が必要である.エネルギー,都市やコミュニティー,食,資源などあらゆる側面で地球と人の関係の再設計が求められており,その実現に向けて,科学技術,社会システム,そして人々のこころの在り方を包含した総合知によるマルチスケールな取り組みを展開する必要がある.こうした多面的な取り組みをグリーントラスフォーメーション(GX)という.本講義では,このようなグリーントランスフォーメーションに関する多様な学知を俯瞰し,複眼的に理解する機会を提供し,グローバルコモンズの責任ある管理を担う次世代の人材養成を目指す.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
51389
CAS-TC1100L1
学術フロンティア講義 (グリーントラスフォーメーション(GX)と未来社会)
杉山 正和
A1 A2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
オムニバス形式で講義を展開する.各講師の講義タイトルは変更の可能性あり. 10/05グリーンエネルギーとトランジションシナリオ先端研・杉山教授 10/12GXを駆動するライフサイクル思考未来ビジョン研究センター・菊池准教授 10/19気候変動とGX先端研・中村教授 10/26GXに求められる科学技術―再生可能発電,水素,カーボンリサイクル,循環型技術など― 総合文化・瀬川教授 11/02農学生命科学から見るGX農学生命科学・橋本准教授 11/09経済と産業から見るGX公共政策大学院・大橋教授 11/16GXと社会制度未来ビジョン研究センター・城山教授 11/30GXと国際安全保障先端研・池内教授 12/07デジタルとGX情報理工・江崎教授 12/14コミュニティーのGX総合文化・永田教授 12/21GXのグローバルトレンドグローバルコモンズセンター・石井理事 01/04GXと倫理総合文化・梶谷教授 01/11イノベーションと未来社会の姿未来ビジョン研究センター・梶川教授
授業の方法
オムニバス講義形式
成績評価方法
毎回の講義において,ごく簡単な課題(クイズ,意見照会など)を課すので,それに対してITC-LMS上で回答する. また,講義終了後に,もっとも関心をもった講義2つについて,受講者が自ら関連資料を調査して意見をまとめ,ITC-LMS上で提出する.(A4 2ページ程度) 以上の成果物をもとに,成績を評価する.
履修上の注意
特になし