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最終更新日:2024年4月22日

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金融市場と公共政策

金融市場と公共政策
本講義では、金融市場や金融システムを巡り、これまでの現実的課題に対して、どのような政策対応がとられ、その効果はどう評価されているのか、という観点から、政策対応の背景や考え方、関連する理論、実証分析等について概観していく。将来、金融機関・商社やシンクタンク、コンサルティング・ファーム、政策当局等において、金融実務を担うことを考えている学生を念頭に、具体的には、非伝統的金融政策、マクロプルーデンス政策、金融システム対応、地域金融、政策金融、不公正事案に対する市場監視、コーポレートガバナンス、ベンチャーファイナンス、FinTech等のテーマを概説的に扱う。
 また、毎回、10分程度を使って、直近のアナリストレポート等を用いて、現実の金融市場における最近のトピックについて解説することを予定している。
 担当教員は、中央官庁(金融庁、財務省)、日本銀行、民間シンクタンク等における勤務経験を有するとともに、一定程度アカデミックなバックグラウンドも有する行政官・実務経験者である。講義に際しては、理論に加えて、現実の動きや政策対応・実証分析等をバランスよく取り扱っていきたいと考えている。なお、本講義は、みずほ証券寄付講座の一環であり、公共政策大学院・経済学部の合併講義である。

<オンライン化に伴う対応>
★第1回(4/8)は、講義日午前中までには、UTASにZoomリンク先をアップしますので、そこから参加ください。配布資料も講義日午前中までにITC-LMSにアップします。オンライン化に伴い、授業内容・スケジュール、授業方法も一部変更になる可能性がありますが、都度、お知らせします。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
5123488-1
GPP-MP6E20L1
金融市場と公共政策
湯山 智教
S1 S2
水曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
公共政策学教育部
授業計画
<オンライン化に伴う対応> ★第1回(4/8)は、講義日午前中までには、UTASにZoomリンク先をアップしますので、そこから参加ください。配布資料も講義日午前中までにITC-LMSにアップします。オンライン化に伴い、授業内容・スケジュール、授業方法も一部変更になる可能性がありますが、都度、お知らせします。 <イントロダクション> (1)デフレと非伝統的金融政策(2回程度) ・ゼロ金利と量的金融緩和、Fed ViewとBIS View、量的・質的金融緩和(異次元金融緩和)、マイナス金利等、イールドカーブコントロール、出口政策等 (2)銀行システム危機と不良債権処理・事業再生 ・不良債権問題の発生、公的資金注入、事業再生等 (3)金融危機とマクロプルーデンス政策 ・国際金融規制、プロシクリカリティ対策、監督体制再編等 (4)リーマンショック・東日本大震災と政策金融 ・信用保証、危機対応融資、セーフティネット貸付、中小企業金融(金融円滑化法)等 (5) イノベーション創出のためのベンチャーファイナンス ・ベンチャーファイナンスの内外比較と課題、官民ファンド等 (6) 地方創生と地域金融を巡る政策対応 ・リレ―ションシップ・バンキング、担保・保証に依存しない取引、地域金融機関再編等 (7) 市場を巡る不公正事案と市場監視・エンフォースメント ・開示違反(西武鉄道、ライブドア、カネボウ、オリンパス、東芝)、インサイダー(村上ファンド、公募増資インサイダー、フェアディスクロージャー)、市場監視等 (8) 成長戦略のためのコーポレートガバナンス改革(2回程度) ・コーポレートガバナンスコードとスチュワードシップコード、ESG投資、機関投資家、ソフトロー対応等 (9) 国際金融市場をめぐる諸問題と政策対応 ・Brexit、中国シャドーバンキング、米中対立等 (10)フィンテックの進展と金融システムの行方 ・金融とITを巡る諸問題、暗号資産(仮想通貨)対応、金融業態横断法制の検討等 (注1)講義の進捗状況にもよるが、外部講師(シンクタンクエコノミスト・政策当局者等を想定)による講義を1回実施する予定。 (注2)講義の順番・内容は、履修生の関心・講義の進捗等により変更し得る。
授業の方法
講義及び質疑応答を中心とする
成績評価方法
レポートを課す。平常点を重視する。筆記試験は行わない。
教科書
教科書の指定は行わない。各回で使用する資料はITC-LMS等により配付し、必要があれば各学生がそれぞれダウンロードする。
参考書
参考文献は、必要に応じて講義の中で紹介する。また、配布可能な論文・レポート等は適宜配布する。なお、直接講義で参照するわけではないので、あくまでも参考として、以下を参考書籍として紹介しておく。 ・神作裕之・小野傑・湯山智教編「金融資本市場のフロンティア」中央経済社、2019年 ・神作裕之・小野傑・湯山智教編「金融とITの政策学」きんざい、2018年 ・神作裕之・小野傑・今泉宣親編「コーポレートガバナンスと企業・産業の持続的成長」   商事法務、2018年 ・白川方明「中央銀行」東洋経済新報社、2018年 ・木内登英「金融政策の全論点」東洋経済新報社、2018年 ・西野智彦「平成金融史」中公新書、2019年 ・小峰隆夫「平成の経済」日本経済新聞出版社、2019年 ・西村吉正「金融システム改革50年の軌跡」金融財政事情研究会、2011年
履修上の注意
必須ではないが、基礎的なマクロ経済に関する知識は有していることが望ましい。 特に、これまで経済事情に全く触れたことがない学生は、事前に、例えば池上彰「(改訂新版)日銀を知れば経済がわかる 」(平凡社新書)、池尾和人「現代の金融入門(新版)」(ちくま新書)などを読んで経済・金融事情に触れておくことが望ましい。
その他
照会事項がある場合には担当教員(湯山)までメール連絡のこと。