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最終更新日:2024年4月22日

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アジアでがんを生き延びる

アジアでがんを生き延びる 大学の講義の中でのこの講義の位置づけ 学際授業であり、これまで専門的な分野の中でしか捉えられていなかった課題を 様々な領域の学生で学ぶ講義です。学生は自分の専門分野以外の学びを通して、自分の学びを相対化する機会でもあります。 癌領域は専門性が高く、これまで必ずしも他領域との連携がうまくいっていたわけではありません。社会課題に対応したイノベーションの創出が問われる時代の大学の役割として、当該領域の研究の推進力になるような次世代の文理融合人材の開発を目指す講義として位置づけられています。
がんは現代をうつす鏡です。日本においては、生涯のうち二人に一人がかかる病とされ、アジアにおいても大きな社会課題となっています。がんの臨床研究は飛躍的に進み、AI、ビックデータ、IoTの恩恵を受けた次世代がん医療への期待が高まっています。本講義では、アジアに向けて何ができるかに視点を置きつつ、ジェロントロジー、地域社会、死生観、生涯教育、健康経営、SDGs、ESG投資、腸内細菌、癌ゲノム、ビックデータ、AIなど、今日的課題に焦点をあて、それぞれの第一人者の方たちと議論をしたいと思います。がんという病を通して、いまを生きるわたしたちが直面している問題の実像が浮かび上がってくるはずです。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
4990180
GII-WS6119L1
アジアでがんを生き延びる
赤座 英之
S1 S2
火曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
学際情報学府
授業計画
第1回  4月16日 がんはアジアの未来に何をもたらすのか?―Cross-boundaryCancerStudies      赤座英之 東京大学大学院情報学環特任教授 第2回  4月23日 多死社会を生き延びる―ジェロントロジーからの問題提起       辻哲夫   東京大学高齢者社会総合研究機構特任教授       第3回  5月14日 がんのエスノグラフィ― 質的研究論文をエッセーとよばれないためには?      波平恵美子 お茶の水女子大学名誉教授 第4回  5月21日 人と人を繋ぐ力― マギーズの取り組み事例から学ぶ      秋山正子  マギーズ東京 センター長 第5回  5月28日 がんは人を成長させるー自分と対峙する世界に降りていくということ      なかにし礼 直木賞作家・作詞家   第6回  6月 4日 人生100年時代のがん学―社会課題を自分事化する      牧野篤  東京大学大学院教育学研究科教授      第7回 6月11日 がんと健康経営―その商いは未来を祝福しているのだろうか?       小林文彦 伊藤忠代表取締役専務執行役員 第8回  6月18日 がんとUHC-誰も取り残さない世界を目指して      河原ノリエ 東京大学大学院情報学環特任講師 第9回  6月25日 がんとESG投資―SDGsからの問いかけへの応答       Access Accelerated Team 第10回 7月 2日 食とくらしとサイエンス―腸内細菌とがん  平野宏一 ヤクルト本社常務執行役員 服部幸應 服部学園理事長       第11回 7月 9日 がんデータはどのようにしてつくられるのか?―ゲノム医療とがん  増井徹  慶應義塾大学医学部特別招聘教授 中釜斉  国立がん研究センター理事長   第12回 7月16日 AIはがん医療をどのように変えようとしているのか? 第13回 7月23日 グローバルヘルスとしてのがん医療 Access Accelerated Team
授業の方法
オムニバス形式
成績評価方法
最終レポートが評定の対象です 評定に影響しませんが、毎回授業後に提出する短いレポート毎回授業後に提出する短いレポート (講師からの質問への回答で、形式は自由です。オムニバス形式で授業が進むので、毎回の授業を理解して次の授業との関連を自分で見つけるために、自分の思考の整理のつもりで必ず取り組んでください。
教科書
授業でお伝えします
参考書
アジアでがんを生き延びる  東大出版会
履修上の注意
再履修可能
その他
 受講生の声から 2011年から続くこのシリーズを受講した過去の受講生からの声をもとに 本講義のエッセンスをのべさせてください。 文系理系を超えた幅広い視点を持ちたいあなたへ がんを医学はもとより、政治・経済・文化など様々な領域から捉えてみることを通して、世界の内実を読み解くことを学問的考察の端緒とする学際連携プログラム「Cross-boundary Cancer Studies」の一環に位置づけられています。「研究とは自らの問題意識を丁寧に育てていくこと」であり、各テーマごとに深堀りされていく場所へ降りていくことで、自分の専門分野を相対化してみることが促される仕掛けになっています。    がんというやまいの本質を知りたいあなたへ がんという自分からは遠いとおもっていた事象を具体的に学ぶことで、その本質を理解することができます。この疾病がなぜ、このようにマスコミで多くとりあげられるのか、社会のどのような構図とむすびついているのか、最先端のバイオテクノロジー、AIから、地域、家族、個人のありようなど人間存在の根源的課題に至るまで、このがんというやまいの今日的な課題のありようを学ぶことができます リーダーシップを学びたいあなたへ 講師の人選にあたっては、それぞれの分野で重い課題を背負いながら、世界を切り拓くことを自らの言葉でひねり出してくださる方にお願いしました。がんという事象を通し、課題設定と課題解決の力を学ぶことができます。本物のリーダーから本物のリーダーシップの在り方、世界を構造的に見る視点を学び、その後の進路に影響を受けたと語る受講生が数多くいます。    論文の書き方に迷っているあなたへ 本講座では毎年、質的研究論文作成についての授業を設けています。 参与観察、インタビュー、データ整理、文書調査など、大学院生たちが出会う質的研究遂行のうえでの様々な困難について、具体的事例に則して指導いただきます。  英語の授業参加をためらっているあなたへ 秋冬学期に本講座と連動した英語の授業を開講します。秋冬学期は、今年のG20のテーマでもあるUniversal Health Coverageを切り口にしてがんについて学びます。英語授業に苦手意識をもっている方たちもこれを機会にこの秋から英語で学ぶことを始めてみませんか?がんはグローバル課題であり、文系理系を問わず英語で学んでいくことが特に重要なテーマですから、サポート体制も準備しています。連続した学びで更に、学際の視点を深めてみましょう。