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最終更新日:2024年4月22日
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比較形象論I
文学・芸術批評の再考(前半)ーノエル・キャロル精読
本授業は、「文学・芸術批評とは何か」を再考するために、基本通年授業で行われる。
Sセメスターでは先ず、先年話題になったNoël Carroll, On Criticism, Tayler & Francis, 2009. (ノエル・キャロル『批評についてーー芸術批評の哲学』勁草書房、2017年)を参加者全員で分担精読する。キャロルの芸術批評論は、著者の目論見を批評対象のうちに含めることから受容理論と対峙する側面もあり、多くの議論を生んできた。しかし一方で、あらゆる文化理論が開拓されてきた後に、キャロルが敢えてこのような批評を推奨する新鮮味もまた感じられる。
授業ではキャロルの理論を吟味、討議した上で、比較文学・比較芸術の伝統的な分析手法であるエクスプリカシオン・ド・テクストがいかなる側面を重視しているかを改めて分析する。こうした作業によって参加者は、文学・視覚芸術・音楽・建築・身体芸術などあらゆるジャンルにわたる「批評」が、「人文研究」といかなる関係にあるのかに改めて意識的に
なると同時に、自らの研究テーマにいかにアプローチするかを再考することになろう。
なおこの授業はそのままAセメスターに続き、各自が実際にSセメスターで磨いた批評方法を用いて、自らのテーマについて発表することとする。
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