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最終更新日:2024年4月22日

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言語情報科学特別講義II

英文学・演劇テクスト分析
本講義では、各批評理論(精神分析批評,フェミニズム批評,新歴史主義批評,構造分析批評,ポストコロニアリズム批評など)を適宜援用しながら,さまざまな角度からシェイクスピアのテクストを深く読み解く。

1.テクストや文化的事象に対して自身の力で深い洞察・分析を行うために必要となる批評的思考能力と読解能力に磨きをかけること、2.初期近代イギリスの演劇文化への理解を深めることを目標とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31M200-1522S
GAS-LI6G02L2
言語情報科学特別講義II
塚田 雄一
S1 S2
集中
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講義使用言語
日本語、英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』と『アントニーとクレオパトラ』を主に扱う。 1.イントロダクション ・シェイクスピアの英語について ・初期近代イギリス演劇について ・批評理論について 2.『ロミオとジュリエット』分析 ・先行研究・受容史の概観 ・恋愛詩の伝統 ・韻律について ・詩と演劇の関係 ・上演研究について  など 3.『アントニーとクレオパトラ』分析 ・先行研究・受容史の概観 ・ローマ史劇の伝統 ・ジャンルについて ・材源研究について ・ジェンダー表象について  など ともに男女の恋愛を題材としているものの、前者は1590年代、後者は1600年代に執筆および上演されている。両者を比べることで、シェイクスピアの作劇術が十年という歳月を経てどのように変わっていったのかが見えてくるだろう。
授業の方法
イントロダクションを行った後、実際に各作品のテクスト分析を展開する。テクスト分析では、はじめに担当教員が問題提起および講義を行う。その後、受講生全体でディスカッションを行いたい。
成績評価方法
・平常点 ・最終レポート
教科書
翻訳でかまわないので、二作品を読んだ上で講義に参加することが望ましい。 必要な資料は適宜配布するが、関心のある受講生には、本講義に関連して、以下のテクストを(現時点で通読できなくとも)手元に用意しておくことをおすすめする。 ・Romeo and Juliet William Shakespeare, Romeo and Juliet, ed. René Weis (London; New York: Arden Shakespeare, 2012) ISBN: 978-1903436912 ・Antony and Cleopatra William Shakespeare, Antony and Cleopatra, ed. John Wilders (London; New York: Arden Shakespeare, 1995) ISBN: 978-0415011037 あるいは William Shakespeare, Antony and Cleopatra, ed. David Bevington (Cambridge: Cambridge UP, 2005) ISBN: 978-0521612876
参考書
The Penguin Book of Renaissance Verse: 1509-1659, ed. David Norbrook and H. R. Woudhuysen (London: Penguin, 2005) ISBN: 978-0140423464 その他、講義で適宜紹介する。
履修上の注意
シェイクスピア劇を読んだこと・観たことのない受講生の参加も歓迎する。 シェイクスピア劇は、世界各地の高校・大学で学ばれるとともに、本、舞台、映画、漫画、バレエ、オペラなどを通じてあらゆる世代に愉しまれている。それだけシェイクスピア作品が魅力的であり、それを鑑賞することで読者や観客は豊かな収穫を得ることができるということだが、日本語話者にとって壁となるのが英語かもしれない。しかし、シェイクスピアの英語は、自転車に乗るのと同様、ひとたび慣れることができれば、頭や身体に響いてくるようになる(ただし慣れるまでには相当の努力と時間が必要である)。まずは、辞書や註を活用して、シェイクスピアの原文テクストに根気よく向き合ってほしい。
その他
「授業計画」と「授業の方法」は、受講者数および受講者の希望によって若干変更する可能性がある。