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最終更新日:2024年4月1日

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テクスト受容論II

続・ゲーテの『詩と真実』を読む(最終回)
ドイツを代表する詩人ゲーテの、巷では自叙伝と呼ばれる『詩と真実』。ゲーテが還暦を過ぎてからまとめた作品で日本語訳も岩波文庫で全4巻になる。しかし扱っている期間は、彼の誕生・幼少期から1775年にヴァイマル公国に仕官するまでの約25年間にすぎない。自叙伝の最高傑作と言われるが、実はタイトルにある〈詩〉はフィクションという意味を持ち、作者がさまざまな操作を行った「自伝的作品」である。この幼少・青年期のみを扱っただけでもかなり長い本作品を、2019年度秋学期から大学院の授業で1年かけて第3部まで読了した。今回は本作品最後の第4部を、日本語訳を基本に、ドイツ語の原典や参考資料も参照しつつ、丁寧に読破・検討することを目標にする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D200-0980A
GAS-LI6D08L4
テクスト受容論II
石原 あえか
A1 A2
月曜5限
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講義使用言語
日本語/ドイツ語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
初回で『詩と真実』第3部までの流れを確認しながら、本作品の簡単な説明・解説を行い、以後は2回で1章くらいのスピードを目安に読み進める予定。必要に応じて、時代背景の説明や実際とは異なる点を指摘しつつ、なぜそのような虚構が必要であったのか、また何が削除され、何が追加されているのか、そしてそれを行った作者ゲーテの狙い・目的などについても討論・検討する。
授業の方法
演習形式で行う。共通の作品である『詩と真実』を履修者全員が読解・分析・議論する。 今期はドイツ語の原文テクストや資料なども複数使用し、ドイツ語読解力の向上も目指す。 また受講者の希望次第で、FrakturやKurrent等、戦前のドイツ語資料を解読するために必須の入門的トレーニング(手ほどき)も行うことを検討中。
成績評価方法
毎回の議論(担当箇所の発表なども含む)やリアクション・ペーパー、レポートによる評価を予定(受講者の構成により柔軟に対応する予定、検討中・未定)。
教科書
岩波文庫の山崎章甫訳『詩と真実』を使う。今学期は、第4巻から始める(必携)。 また、ドイツ語原文テクストとしては、Web上で閲覧・入手可能なものに以下の2つがある。 1)ごく普通に読みたい人向け: https://www.projekt-gutenberg.org/***** 2)Frakturの初版に挑戦してみたい人向け: http://www.deutschestextarchiv.de/*****
参考書
授業中に適宜紹介する。なお、ITC-LMSを使って適宜授業に関する情報・指示・資料等も出す予定のため、忘れずに登録すること。
履修上の注意
活発な討論を期待する。今回は院生と学部生が一緒の授業になるが、両者に配慮するので、レベル等の心配は不要。ただし今期は「専門ドイツ語」の授業を兼ねているため、ドイツ語の基礎的な文法知識(初級・必修ドイツ語は履修していること)は受講の前提条件とする。 また毎回、次の授業予定の範囲までテクストを必ず読んで参加すること。なお、今期から履修予定の場合、岩波文庫の第1-3巻まで(邦訳だけで十分)は第2週目の授業開始前までに読み終えておくことを推奨する。 課題・連絡・お知らせ等は基本的にITC-LMSを使うので、必ず登録すること。
その他
受講を希望される方は、9月半ば(遅くとも初回授業の1週間前)までにURL等を含む詳しい情報をこのUTASおよびITC-LMSの両方に出すので、必ず確認して下さい。