0)講義の趣旨と内容
1)光と色(1) 景色はなぜ見える 発光と吸光
2)光と色(2) 鏡はなぜ人を映す 散乱と反射
3)原子の発光 なぜs、p、d、f? 名前の由来、分光学と量子力学の歴史
4)元素と色 なぜ元素の色は固有? なぜ炎色反応の色は元素固有?
原子の構造(種類)とエネルギー構造(準位)と色は一対一
5)原子の構造と量子数 原子軌道は原子核の周りの電子分布
量子数はその形と大きさを分類する数字
量子数はどこから由来? ある数式から
形の球面調和関数と大きさのラゲール多項式
原子のものごとを単純にしてくれる量子力学
磁気量子数って? 電子も地球も回れば(地)磁気
電子スピンって? 1/2とは賢い、スピン量子数の決め方
6)電子の配置と原子のエネルギー準位とスペクトル項
原子の中の電子は「軌道+自転」が全部違う パウリ則
難しい偏微分方程式を解かなくてもエネルギー準位は求まる
それがスペクトル項
7)スペクトル項の求め方(1) リチウムとヘリウムで練習
8)スペクトル項の求め方(2) 炭素とフント即
簡単に書ける原子のエネルギー準位図
これができると高校生に自慢できる(つまり大学側に到達)
9)原子と光 そもそも光って? 電磁波とは
原子は光の波長よりはるかに小さい
原子の電子が感じる光は激しく振動しながら光速で通過する電場
原子による光の吸収と原子からの光の放出
これをエネルギー準位間の電子遷移という
10)遷移則 原子の中の電子はエネギー準位間を勝手に移動できない
元の状態と電子が行った先の状態の量子数の違い
その決まりが遷移則
スペクトル項を見た瞬間にわかる光による電子遷移
つまり元素の色
11)遷移則の導出 量子力学が単純にしてくれる遷移則、四則演算で求まる遷移則
光を数式で表すって? 電場の波だから書ける
sinとcosを使いこなす高校生なら球面調和関数も使える
求めてみよう、球面調和関数の性質から求まる遷移則
12)まとめ 原子と光の相互作用から感じる量子力学の便利さ
ものごとを単純にしてくれる量子力学
spdfの古典分光学から連綿とつながる量子力学は便利なツール