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最終更新日:2024年4月22日

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比較地域史

商業の歴史からみる近世の東地中海域と西アジア
<授業の目標>
古代から近世の東地中海域および西アジアの交易について学び、自然条件・政治・慣習など様々な要素と商業の相互作用について考察することで、総合的な視点で社会を見る目を養うことができるようになる。
<授業の概要>
アジア、アフリカ、ヨーロッパの三大陸に囲まれた地中海域は、周辺の陸地とともに、古代から、モノ・ヒト・かね・情報が活発に行きかう場所であり、オリエント、ギリシア、ラテン、アラブ、ユダヤ教、キリスト教、イスラームなど多様な文化や社会が互いに影響しあって重層的な世界が形成されてきました。商業は個人や集団、地域間の「差異」を前提とすることから、必然的に外部の人間との結びつきと共存が不可欠です。地中海世界でも、異なる背景を持ち文化・社会・国家などの境界を超えて動く商人が交流の担い手となり、モノやヒトの往来によって文化や技術も伝播しました。16世紀以降、世界商業の成立に伴い新たな商業圏が誕生し、プレーヤーが増加しますが、地中海域もまたそれらと密接に関わりながら独自の商業圏を形成しました。オスマン帝国の領土拡大、喜望峰ルートの開拓、世界商業の誕生、北西欧諸国の地中海交易への本格的参入などは、地中海商業にどのような影響を与えたのでしょうか。この授業では、商業、特に繊維製品などモノの交流・交易に関する歴史を通じて、異文化の共存と対立、マイノリティーの活動、海賊集団、ファッションの変遷など、近世の東地中海地域でみられた交流の諸相について考えます。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30355
CAS-GC1B23L1
比較地域史
飯田 巳貴
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回 学習案内、古代の西アジアと地中海地域の交易、中世の商業革命 第2回 古代・中世の西アジアと東地中海地域における多繊維消費圏の成立 第3回 近世の世界商業 第4回 オスマン帝国のイスタンブル再建 第5回 フィレンツェ毛織物・絹織物製造業とオスマン帝国市場 第6回 ヴェネツィア経済と東地中海市場 第7回 レコンキスタとユダヤ商人 第8回 交易を支える異邦人のネットワーク 第9回 穀物交易の諸相 第10回 北西欧諸国の地中海交易進出  第11回 近世地中海の海賊集団 第12回 17世紀イスタンブルの繊維市場 第13回 近世フランスのレヴァント交易 第14回 18世紀の東地中海 〜綿・地方有力者・交易離散共同体〜 第15回 サンゴ、ダイヤモンド、綿、コーヒー 〜18世紀の地中海と世界商業〜
授業の方法
講義(対面。ただし第1回、第2回のみオンラインで実施する)。
成績評価方法
毎回講義終了後にリアクションペーパー提出 学期末レポート
履修上の注意
ITC-LMSで事前にレジュメを配布します。 参考文献は毎回のレジュメで紹介します。