学部前期課程
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最終更新日:2024年4月22日

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歴史Ⅰ

東部ユーラシアの近世:海域と内陸の視点から(2)
 日本列島を含むユーラシア東方域、すなわち東部ユーラシアは、中国大陸の王権を一つの核としつつ、日本列島・琉球諸島から南シナ海域へと連なる海域世界と、マンチュリア(満洲)・モンゴリア・チベットと広がる内陸世界の諸王権が並立しながら歴史を展開してきた。本講義では、時期としては、モンゴル帝国がユーラシア大陸を結びつけたモンゴル時代が終焉し、各地域を統治する政権が分立していった14世紀から、世界規模の商業ブームの中でそれらが再編されていく16・17世紀の変動を経て、近代の前提となる統治領域・住民構成・社会文化ができあがっていく18世紀にかけてを取り上げる。そして、海域世界の結節点であり、また独自の王権をもつ国際社会の一プレーヤーであった琉球と、中国農耕社会ともモンゴル遊牧社会とも異なる地域であり、東部ユーラシアを制覇する王権すなわち清を生んだマンチュリアとに焦点を当てて、海域世界と内陸世界のダイナミズムの中で時代相をとらえることを試みる。またそれを通して、現在の諸地域や国家を相対化する視点を養い、長いタイム・スパンで事象をとらえる姿勢を身につけることを目指す。
 なお本講義は2名の教員にて担当し、それぞれ交互に授業する。シラバス上では歴史Ⅰ(杉山清彦)・歴史Ⅰ(渡辺美季)の2つの講義が存在するが、どちらで登録してもよい。いずれで登録した場合も、成績評価等全て同様の方法・基準で行なわれる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
30154
CAS-FC1731L1
歴史Ⅰ
渡辺 美季
S1 S2
月曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
おおむね以下の計画に沿って講義する。ただし進捗状況等により若干の内容変更を行う可能性がある。 [1回]休講1(講義は行なわない) [2回]休講2(講義は行なわない) 【重要】ただし4/06よりITC-LMSでガイダンス・レジュメを配信する。履修を希望する者はこれをよく読んでおくこと。 [3回] ガイダンス [4回] 東部ユーラシアの環境と時期区分(杉山1) [5回]明の国際秩序と琉球(渡辺1) [6回] 東部ユーラシアと明(杉山2) [7回] 16世紀の転換と琉球(渡辺2) [8回] 東部ユーラシアの秩序変動とマンジュの勃興(杉山3) [9回] 明清交替と琉清関係の成立(渡辺3) [10回] 清の拡大と東部ユーラシア(杉山4) [11回] 清に対する琉日関係の隠蔽(渡辺4) [12回] 清の統治構造(杉山5) [13回] 近世琉球の自意識(渡辺5)
授業の方法
講義形式。
成績評価方法
学期末の論述試験を主とし、授業中の課題などを加味して総合的に判断する。 ただし試験はレポートに変更する可能性がある。
履修上の注意
予習は特に必要ないが、全体を一つの流れとして講義するため、前回までの講義内容を十分に把握した上で授業に臨むことが望ましい。