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最終更新日:2024年4月22日

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演習(労働法:イギリス労働法研究)

労働法領域の司法判断に関するAI実装の可能性を考える
人工知能(AI)の進化は,労働市場にも大きな影響を与えると予想されている。人間の業務の一部,とくに識別や予測のしやすい定型的業務は,AIによる代替が最も想定される分野といえよう。では,法的な判断はどうだろうか。先例とロジックを重視し,予測可能性や安定性に価値を見いだす法的思考は,一定程度AIと親和的で,少なくとも法的判断の一部についてAIに代替させる可能性はありそうである。この点,イギリスでは,労働法の保護対象である労働者概念の画定に関して,裁判所や雇用審判所の司法判断をアルゴリズム化し,行政において利用を試みた実績がある。そうした事例を素材に,日英の労働法体系に関する比較法的検討をおこないながら,日本におけるAI実装の可能性や課題を探る。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
25-6920
GLP-LS6501S9
演習(労働法:イギリス労働法研究)
神吉 知郁子
S1 S2
水曜4限
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講義使用言語
日本語、英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学政治学研究科
授業計画
第1回 オリエンテーション,自己紹介,日本における労働者保護法について確認する。 第2回 イギリス労働法の基本的な構成(コモンローと制定法の混在)を理解し,労働者保護法に関する日英の位置づけの違いを学ぶ。 第3回~第9回 担当者が指定された原語文献を読み解いて議論の詳細や背景にある考え方などを整理・報告し,その報告に基づいて全員で議論する。 第10回~13回 イギリス法からの示唆を総括し,日本における労働保護法の対象に関する考え方や,司法判断におけるAI実装の可能性をまとめる。
授業の方法
原語文献を読み解き,制度の詳細や背景にある考え方などにつき担当者の報告に基づいて全員で議論することを基本とする。表層的な制度理解にとどまらない比較法的視点を養う。
成績評価方法
筆記試験は行わず,報告や議論などの平常点を考慮する。合格・不合格で評価する。
教科書
Deakin & Markou, ‘Is Law Computable?: Critical Perspectives on Law and Artificial Intelligence’ (Hart Publishing, 2020)を用いる予定ではあるが,取り扱う範囲やその他の教材などは授業内で説明ないし配布する。
参考書
授業内で説明ないし配布する。
履修上の注意
語学力とともに,内容への関心と,積極的な参加の姿勢が重視される。