法学部図書室及び法制史資料室に架蔵する三浦周行旧蔵文献群を素材として、上記「目標」への接近を図る。三浦周行は明治後半から昭和初年にかけて活躍した日本(法制)史学者、東京帝国大学文科大学国史学科を卒業、明治30年代に本学部と深い関わりを持った後、国学院ついで京都帝国大学において日本(法制)史を講じた。その旧蔵書は京都大学・国立国会図書館・国立台湾大学など各処に分散して今に伝わり、一部は古書肆の手を経て本学部の所蔵に帰した。本演習では、三浦周行旧蔵書群を起点として、法制史に関する文献史料の収集・伝来・利用の経緯を例示的に調査検討するとともに、適宜関連する人物や事項に調査対象を広げ、明治期の日本法制史学の状況について考究する。