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最終更新日:2024年4月22日
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臨床現象学I
現象学のスタンスから具体的な人間の在りようについて考える
【授業の目標】
本ゼミのタイトルも「臨床現象学」であるが、現在日本では、●●現象学、現象学的△△、といった研究領域が多数展開している。しかし、何をもって●●現象学、現象学的△△と称しうるのかは明確ではない。狭義には、現象学者の知見を理論的背景にすることが現象学的な研究であるが、広義には、ものごとを捉えるスタンスを現象学に依拠することも現象学的な研究に含まれる、と講義者は考えている。
本ゼミでは、スタンスとしての現象学を共通理解にもたらすために、現象学の創始者であるフッサールの主要概念を概観したのち、具体的な人間の在りようについて考察している現象学的研究を読んでいく。こうした歩みのなかで、1年間を通じて、「現象学的」とは何なのかという問いや、具体事例に基づく(現象学的な)倫理について触れることになる。
【授業の概略】
授業の概略は以下のとおりである。
まず、斎藤慶典『フッサール:起源への哲学』を教科書として、「現象」「還元」「意味」「身体」「世界」「時間」といったフッサール現象学の根本概念を押さえる。現象学のスタンスについて理解する。
そのうえで、受講者の興味関心とも関連させながら、臨床(教育)現象学、ケアの現象学、フェミニスト現象学、現象学的倫理学のなかで具体的な人間の在りようを扱っている文献を講読する。シラバスを書いている時点では、文学作品や映像作品に基づく研究や、現象学的スタンスから文学作品等(小説・エッセイ・漫画等)をどのように読み込めるのかというテーマは後期に扱う予定にしているが、受講者の状況次第で前期に持ってくる可能性もある。
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