大学院
HOME 大学院 イギリス帝国の環境史
過去(2022年度)の授業の情報です
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年3月15日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

イギリス帝国の環境史

イギリス帝国の環境史
イギリスは資源を求めて植民地を開発し、現地の自然と社会を大きく改変した。同時に、自然資源を持続的かつ効率的に利用する保全(conservation)の思想や制度をつくりだした。植民地の開発・保全政策は、資源を管理する主体や方法、また利用する人々の生活や社会を変化させたばかりでなく、植民地が独立した後も「帝国の遺産」として影響を及ぼしてきた。この授業では、イギリス帝国の環境史の研究動向を踏まえつつ、19世紀後半から20世紀後半までの英領インドやアフリカの事例を通じて、グローバルな環境変化にイギリス帝国がどのように関与してきたかを考察する。さらに、環境に関する新たな知がいかにして生み出され、植民地開発や国際開発援助のあり方を方向づけてきたかを検討する。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21222803
GHS-AS6E01L1
イギリス帝国の環境史
水野 祥子
A1 A2
木曜3限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1 環境史とイギリス帝国 2 イギリス帝国の環境史の主要なテーマ 3 英領インドと植民地科学 4 植民地の環境保護主義 5 帝国林学ネットワークと知の生産 6 第一次世界大戦と「開発のための科学」 7 アフリカ開発と生態学的パラダイム 8 グローバルな環境危機論のはじまり 9 第二次世界大戦後の植民地開発と国際開発援助 10 戦後アフリカの「開発」とエコロジー  11 ヨーロッパ諸帝国間の技術援助ネットワーク 12 開発・環境・植民地科学者 13 授業内試験
授業の方法
講義形式 *毎回ではないが、授業中に課題(授業内容の要約、英語および日本語資料の読解、映像資料に関するレポートなど)の提出を求める。また、履修人数によってはペア・グループワークを行うことがある。
成績評価方法
期末試験 70%  授業中に与えられた課題の提出 30%
教科書
とくになし。講義資料を配布し、それに基づいて授業を行う。
参考書
【イギリス帝国の環境史】 水野祥子『イギリス帝国からみる環境史―インド支配と森林保護』(岩波書店、2006年) 水野祥子『エコロジーの世紀と植民地科学者―イギリス帝国・開発・環境』(名古屋大学出版会、2020年) William Beinart and Lotte Hughes, Environment and Empire (Oxford: Oxford University Press, 2007) Corey Ross, Ecology and Power in the Age of Empire: Europe and the Transformation of the Tropical World (Oxford: Oxford University Press, 2017) 【イギリス帝国史】 秋田茂『イギリス帝国の歴史 (中公新書)』(中央公論新社、 2012年) 川北稔『イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)』(‎講談社、2014年) 木畑洋一『20世紀の歴史 (岩波新書)』(岩波書店、2014年) 平田 雅博 『ブリテン帝国史のいま ―グローバル・ヒストリーからポストコロニアルまで―』(晃洋書房、2021年) 『イギリス帝国と20世紀』全5巻(ミネルヴァ書房、2004~2009年) 上記以外にも授業中に適宜紹介する
履修上の注意
1.初回授業時にガイダンスを行います。授業の進め方、成績評価方法、履修上の注意点などを詳しく説明するため、必ず出席してください。 2.イギリス帝国史についての基礎的知識があることが望ましい。講義開始前にイギリス帝国史に関する参考書を1冊以上読了することを勧める。