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最終更新日:2024年4月1日

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現代日本語構文の意味と主観性

現代日本語構文の意味と主観性
 現代日本語の構文の意味と主観性との関わりを考察する。従来の研究で言語現象の説明に用いられてきた主観性概念には多様な意味が含まれていることを確認しながら、日本語の自動詞文・他動詞文・受動文・使役文の意味、二重主格文・名詞述語文の意味等を検討し、それらに含まれる発話者性について考察する。内省判断と実例観察により、どのような構文にどのような主観性が見出されるのかを明らかにし、主観性概念・構文概念の言語研究上の意義を理解する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21201106
GHS-JS6A01L1
現代日本語構文の意味と主観性
天野 みどり
A1 A2
金曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1.構文研究の概観、本講義の見通し、重要概念の規定 2.主観性概念の精緻化①事態把握:自動詞文・他動詞文の意味の違い 3.主観性概念の精緻化①事態把握:受動文・使役文・自動詞文・他動詞文の意味の違い 4.主観性概念の精緻化②主格とは何か:ヴォイスと二重主格文の考察 5.主観性概念の精緻化②主格とは何か:指定文・措定文・倒置指定文の考察 6.主観性概念の精緻化③発話者の認識:迷惑・恩恵・評価の意味を含む様々な文の考察 7.主観性概念の精緻化③発話者の認識:意味的階層構造とモダリティの再検討 8.主観性概念の精緻化④発話者のスタンス:発話者の没入の検討 眼前描写文の考察 9.主観性概念の精緻化④発話者のスタンス:譲渡不可能な所有関係の考察 10.主観性概念の精緻化⑤接続:逆接表現・順接表現に含まれる発話者の認識・心情 11. 主観性概念の精緻化⑥聞き手に対する配慮:行為指示表現の考察 12. 視点概念の再検討:視点人物・視座・注視点・視野・見え 13. 構文の意味の拡がりと主観性 14. 母語話者と日本語学習者の意味解釈の異なり 15. 本講義のまとめ-構文の意味の類推拡張と主観性
授業の方法
 オンライン授業。講義形式。
成績評価方法
 出席(授業参加)状況と期末レポートにより総合的に評価する。
教科書
 プリントを配布する。
参考書
 授業時に適宜示す。
履修上の注意
 日本語文法論についての概説的な知識があるとよいが、専門性の高い文法概念については授業内で必要な研究史・概念規定を解説するので、特に事前の学修が無くても支障は無い。