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最終更新日:2024年3月15日

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文系・理系の教育史

学問観の思想・制度史
本授業では、西洋の教育思想・教育制度に関する基礎知識として、西洋の古代から近現代までの学問観の思想および制度の歴史を扱う。具体的には、授業は主に次の二つの部分から構成される。まず、日本では「文系」「理系」、欧米では「二つの文化」といった表現で知られる二元論的な学問観の歴史的形成に寄与したと思われる諸要素を検討し、そのような学問観が実際の教育制度や研究政策とどのような関わりを持つに至っているのかを考察する(第1回〜第12回)、その上で、近現代の人々が西洋由来の二元論的な学問分類概念との関わりの中で、どのような政治的・文化的な言説を育んできたのかを検討する(第12回〜第14回)。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09221307
FED-BT3102S1
文系・理系の教育史
隠岐 さや香
S1 S2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
第1回 「二つの文化」論と科学史方法論——本授業の概要 第2回 古代の学問観と学問分類 第3回 中世ヨーロッパの大学組織 第4回 フランシス・ベーコンと『百科全書』 第5回 フランス革命期の教育論と科学観 第6回 近代大学の成立——カント、フィヒテ 第7回 自然科学の制度化——リービッヒと実験教育 第8回 社会科学の方法論論争——J. S. ミル 第9回 新カント派の人文科学(人文学)論 第10回 「二つの文化」論争——スノウとリーヴィス 第11回 科学・技術イノベーション政策と大学改革 第12回 東アジアと文系・理系 第13回 ジェンダーと「二つの文化」 第14回 諸科学と「有用性」をめぐる言説 第15回 総括——学際化の時代
授業の方法
基本的には講義形式で授業を行う。可能な限り授業に関する短いコメントを書く時間を設け、その内容を受けて次回授業へとつなげる。受講生数によっては、ディスカッションを取り入れる可能性はある。
成績評価方法
平常点(40%)と期末レポート(60%)の総合的評価を行う。
教科書
特に指定しない。授業時に関連資料を配付する。
参考書
隠岐さや香『文系と理系はなぜ別れたか』星海社新書、2018年 C. P. スノウ『二つの文化と科学革命』松井巻之助訳、みすず書房、2011年(1967年初版) ガイ・オルトラーノ『「二つの文化」論争 戦後英国の科学・文学・文化政策』みすず書房、2019年 塚原東吾・綾部広則・藤垣裕子・柿原泰・多久和理実編『よくわかる現代科学技術史・STS』ミネルヴァ書房、2022年 その他、各回ごとに参考文献を提示する。
履修上の注意
受講にあたり、一般教養レベルの世界史の知識はあった方がいいですが、細かい知識は必要ありません。不安な場合は参考文献の『文系と理系はなぜ分かれたか』を読めばだいたいの流れはわかります。