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最終更新日:2024年3月15日

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マイノリティの排除と包摂

 本授業の目的は、社会における排除・包摂の過程や現象に着目し、様々な社会的マイノリティやマジョリティが置かれている位置と、それらの人々の関係性を分析するための理論や視点を獲得することにある。それにより、社会における異なる立場の人々の関係性について、意図的・無意図的に構築される社会の常識にとらわれることなく、多くの理論や視点を検討し、自らの研究課題に応じた解釈枠組みを選び取る力が得られるはずである。具体的には以下の3点を目標とする。
 1)各社会的マイノリティの社会的位置に関し、どのような理論や視点があるのかについて概観できる。
 2)各理論や視点を批判的に検討できる。
 3)自らの経験や社会問題を、学習した理論・視点を用いて分析できる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
09209905
FED-IE3602S1
マイノリティの排除と包摂
星加 良司
S1 S2
木曜5限
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講義使用言語
日本語、日本語/英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教育学部
授業計画
※ITC-LMS上でお知らせしている授業の情報が最新の確定情報ですので、必ずご確認ください。 https://itc-lms.ecc.u-tokyo.ac.jp/***** 授業計画(案) 4/9(木) ガイダンス資料配付開始 4/16(木) 補足ガイダンス(ズーム会議)、講読文献配布 4/27(月) 第1回 課題提出締め切り 4/30(木)~5/6(水) 提示された課題に関する掲示板でのディスカッション 5/4(月) 第2回課題提出締め切り 5/7(木)~5/13(水) 提示された課題に関する掲示板でのディスカッション (以下繰り返し)
授業の方法
教員の講義は補足的なものとし、受講生による課題報告及び教員や受講生同士のディスカッションにより授業を進める。
成績評価方法
文献課題(事前提出)50%、ディスカッション30%、期末課題20%の比率で評価を行う。事前課題については、文献読み取りの的確性と質問・コメントの論理性について、ディスカッションでは参加の頻度・解釈の的確性・応用の論理性について、期末課題は授業目標への到達度の観点から評価を行う。
教科書
(1) Robert A. Rothman, "Inequality and Social Stratification," Inequality and Stratification: Race, Class, and Gender, published in 2015 by Routledge. (2) アマルティア・セン、「何の平等か」『不平等の再検討』1999年、岩波書店.  (3) Joy Moncrieffe, "Labels, Welfare Regimes and Intermediation: Contesting Formal Power," J. Moncrieffe and R. Eyben eds. Power of Labeling: How People Are Categorized and Why it Matters, published in 2007 by Earthscan. (4) Mary Bernstein, "Identity Politics," in Annual Review of Sociology published in 2005. (5) E.C. Cuff, A.J. Dennis, D.W. Francis and W.W. Sharrock, "Emancipatory sociology: stratification beyond class? " Perspectives in Sociology(Sixth edition), published in 2016 by Routledge.  (6) 加藤泰史「フレイザーとバトラーの「再分配/承認」論争」越智博美、河野真太郎編著『ジェンダーにおける承認と再分配』2015年、彩流社. (7) Althea-Maria Rivas, "The Everyday Practices of Development",O. U. Rutazibwa and R. Shilliam eds., Routledge Handbook of Postcolonial Politics. Published in 2018 by Routledge.
参考書
Joy Moncrieffe and Rosalind Eyben eds., The Power of Labelling: How People Are Categorized and Why it Matters, published in 2007 by Earthscan in the UK and USA. (カテゴリ化に伴っていかにマイノリティが作られるのかという根本的な問いから出発し、国際援助などの実践現場において、それらがどのように機能し、影響を与えているのかについて、ラベリング・スティグマ・ハビトゥスなどの中範囲の理論を用いて分析している読み応えのある書)  Tomas Boronski and Nasima Hassan. Sociology of Education. published by SAGE imprint in 2015 (教育に特化してはいるが、社会学の基礎的な理解とともに、マイノリティグループに関わる批判的理論が多く紹介されているテキスト) Steven M. Buechler. Critical Sociology (Second Edition). First published 2014 by Paradigm Publishers, later published 2016 by Routledge. (特に"PART THREE: INEQUALITY AND DIFFERENCE"では、マイノリティに関連する社会学の批判的研究が網羅されている。)
履修上の注意
・社会的マイノリティ・排除・包摂等に関する予備知識は特に必要としません。 ・本授業では日本語の文献が限られることから、英語で文献を読むことが求められます。課題文献を熟読し、授業内のディスカッションに積極的に参加することが期待されます。 ・授業者の専門分野は教育社会学になりますが、医療・福祉・環境・政治・経済・国際開発等に関わる社会学の他、文化人類学、社会心理学などの学際的分野に関連する課題を扱う予定ですので、学部・研究科領域を超えた履修を歓迎します。
その他
※ITC-LMS上でお知らせしている授業の情報が最新の確定情報ですので、必ずご確認ください。 授業の内容に関わる連絡は、教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターの二羽泰子宛でお願いします。