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最終更新日:2024年4月22日

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倫理宗教論演習(2)[グローバル・エシックス]

レーヴィット『ヘーゲルからニーチェへ』を読む(2)
カール・レーヴィット(1897-1973)の哲学史的著作『ヘーゲルからニーチェへ』(初版 1941年、第二版 1950年)を輪読形式で読みます。

レーヴィットは、ハイデガーのもとで1928年に教授資格論文を書き(邦訳『共同存在の現象学』)、マールブルク大学に勤めますが、ナチの政権奪取後はユダヤ系という出自のため、亡命を余儀なくされ、1936年から41年まで東北帝国大学(当時)に勤めます。本書は、仙台滞在中に書かれました。

『ヘーゲルからニーチェへ』は、良くも悪くも19世紀の哲学を規定したヘーゲル(1770-1831)と20世紀の哲学を規定することになるニーチェ(1844-1900)の二人の間で展開した19世紀の思想状況を、20世紀が始まって半世紀近く経った時点から振り返るものです。受講者の多くは、レーヴィットの約100年後の生まれということになると思いますが、こうした時代の〈距離感〉みたいなものを意識しながら、本書を読んでいきたいと思っています(2セメスターかけて上下巻を読了する予定です)。

授業では、各章の議論を全員で確認しつつ、自由にディスカッションしながら授業を進めていきます。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08F100202
FAS-FA4A02S1
倫理宗教論演習(2)[グローバル・エシックス]
斉藤 渉
A1 A2
火曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
1. 受講案内 2-13. テクストにもとづく読解とディスカッション
授業の方法
毎回範囲を決めてテクストを読み、発表者(受講者数によっては複数名で担当)が用意したレジュメにもとづいてディスカッションをおこないます。 テクストには岩波文庫訳(上下巻、2015-16年。教科書の欄を参照)を使用します。旧訳(岩波現代叢書)ではないので注意してください。 予定では、Sセメスターで第一部第四章(上巻、472頁)まで、Aセメスターで第一部第五章以降を読んでいくつもりです。
成績評価方法
発表(レジュメ): 50% 授業参加(ディスカッション): 50%
教科書
レーヴィット『ヘーゲルからニーチェへ 十九世紀思想における革命的断絶(上)』、三島憲一訳、岩波書店 2015[岩波文庫].ISBN-13: 978-4003369326 レーヴィット『ヘーゲルからニーチェへ 十九世紀思想における革命的断絶(下)』、三島憲一訳、岩波書店 2016[岩波文庫].ISBN-13: 978-4003369333 なお、下巻は現在「重版中」とのこと(出版社のサイトによる。8月13日現在)。
参考書
Karl Löwith: Von Hegel zu Nietzsche. Der revolutionäre Bruch im Denken des 19. Jahrhunderts. Hamburg: Meiner 1995. [PhB Bd. 480] ISBN-13: 978-3787313594
履修上の注意
テクストには邦訳を使用するのでドイツ語が読める必要はありません。原著を手元に置きたいという人は、参考書欄に挙げたものをAmazon.co.jpなどで入手してください(Kindle版(2015年)もあり。ASIN: B01AIEJ69I)。