まず授業全体の前半で、『1984年』のテクストを参加者が分担して読んでゆきます。最初の段階で教員がモデル発表を用意しますので、参加者は各自の担当箇所について、(1)物語、(2)文体や言語、(3)歴史的背景などについて、みずからの分析や調査結果をまとめた報告を準備してください。その後、クラス内での議論に時間を割きます。授業の後半では、この小説についての一定の共通理解をベースに、さまざまな批評文献を読んでゆきます。文献は、Raymond Williams, Richard Rorty, Jean-François Lyotard, Martha Nussbaum, Fredric Jamesonなどの批評家のほかに、Margaret Atwood, Thomas Pynchon, Margaret Drabbleなどの作家の書いたエッセイも取り上げる予定です。
なお、最初の2週(4月8日と15日)はオンライン授業のトライアル期間として、学生のオンライン授業参加可能性や接続の状態などを確認しつつガイダンスを行いますが、この出席は成績評価には含めません。受講準備の整っている学生は参加してください。