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最終更新日:2025年4月21日

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比較文学比較文化論演習III(2)

『野蛮の言説 差別と排除の精神史』を読む(1)
西洋近代に奴隷制と結びついて構築された「野蛮の言説」の成り立ちを概観すると同時に、アジアに関する文学テクストの併読を通じ、2025年現在の日本にもリンクさせながら「野蛮の言説」を克服する方法を考える。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
08C1233
FAS-CA4D29S1
比較文学比較文化論演習III(2)
及川 茜
S1 S2
水曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
教養学部
授業計画
第1回 イントロダクション 私たちの〈闇の奥〉・第一講 西洋の〈野蛮〉観 第2回 第二講 文明と野蛮の構図 第3回 ベンジャミン・ウンバ「夜明けの炎」(マイク・グレイカス編・塚本晃久訳『パプア・ニューギニア小説集』、三重大学出版会、2008) 第4回 第三講 人種差別と奴隷制 第5回 陳千武「猟女犯」(保坂登志子訳『猟女犯 元台湾特別志願兵の追想』、洛西書院、2000) 第6回 第四講 ナチュラリストと哲学者/第五講 展示されたひとりの女性 第7回 坂口䙥子「蕃婦ロポウの話」(大和出版、1961) 第8回 第六講 不平等な「科学」――人種主義と進化論/第七講 ダーウィン『種の起源』のインパクト 第9回 E.A.ポー「モルグ街の殺人」/レ・ファニュ「緑茶」(平井呈一訳『怪奇小説傑作集〈1〉英米編Ⅰ』、創元推理文庫、2006) 第10回 第八講 『人間の由来』と社会ダーウィニズム 第11回 蕭紅「手」(平石淑子訳『中国現代文学珠玉選 小説3』、二玄社、2001) 第12回 マーガレット・アトウッド「火星から来た男」(岸本佐知子訳『ダンシング・ガールズ』、白水社、1989) 第13回 学期の総括(期末報告)
授業の方法
初回はオンラインで教員により授業の概要を説明する。第2回から第12回は中村隆之『野蛮の言説』の前半(第八講まで)と、各講に関連する文学テクストの併読を行う。各回の授業では受講者の関心に応じて担当を決め、報告とディスカッションを行う。受講者は事前にUTOLにコメントを投稿し、ディスカッションに備えることが期待される。第13回は受講者間のディスカッションと期末報告を中心に、学期の総括を行う。
成績評価方法
授業前課題と授業時の報告、ディスカッションへの貢献度
教科書
中村隆之『野蛮の言説』(春陽堂、2020、電子版あり) *版元品切れのため、電子版を購入するか、各自古書店等で入手すること。
参考書
コンラッド『闇の奥』(黒原敏行訳、光文社古典新訳文庫、2009または藤永茂訳、三交社、2006) エメ・セゼール『帰郷ノート/植民地主義論』(平凡社ライブラリー、2004) エドワード・サイード『オリエンタリズム』(全二巻、平凡社ライブラリー、1993) *上記のほか「授業計画」に掲載したものに加え、授業の進行に応じ随時教場で指示する。
履修上の注意
初回授業のみオンラインで実施する。毎週事前にテクストを読んだ上で、積極的にディスカッションに参加することが求められる。受講者の人数および関心領域に応じて、進行は調整する場合がある。
その他
授業に際してはUTOLを使用する。 なお、本授業では対象書籍の前半を扱い、後半はAセメスターに同一教員が開講する「テクスト精読法」で講読する。連続しての履修が望ましいが、いずれかのセメスターのみの履修も可能である。