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最終更新日:2024年3月15日
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開発経済学
経済発展はどう捉えられてきたか
開発経済学の基礎には常に「Development(開発、発展)とは何か」という哲学的問いがなければならない。発展とは「所得やGDPが増大すること」と考えがちであるが、所得は「何かをするための手段」に過ぎない。手段が目的化すれば、われわれの真の目的との間にズレが生じ、間違った方向に導かれていく。金銭的に豊かになったとしても、真の意味での生活の豊かさは失われるということも起こりうる。
開発の本当の目的は、人々の暮らしが良くなることであり、それを考えるために、人々の暮らしの豊かさをどう表現し、捉えるかが重要になる。それを理論的に提示したのが、アマルティア・センのケイパビリティ(潜在能力)アプローチであり、その考え方は「人間開発Human Development」として広く知られるようになった。
本講義では、このような開発概念の変遷に焦点を合わせて、経済発展論・経済成長論・経済開発論として論じられてきたものをアダム・スミスの時代にまで遡って経済学説史的に振り返り、ケイパビリティ・アプローチに至るまでの開発経済学の流れについて学ぶ。
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