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最終更新日:2024年4月22日

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数理科学続論H

本講義は、企業の経営戦略を立案する際に必要となる、リスク計量化のための評価手法を学ぶことにある。企業経営について興味があり、それについて実践的に学びたい学生が望ましい。
企業経営では、ビジネス機会をいかに効率的に捉えていくかということが重要な課題となる。一方、ビジネスには利益やコストの不確実性(リスク)が存在し、こうした事象を計量化し評価することが求められる。本講義では、ビジネスに不可欠なモデルというものの概念を学び、モデル構築、評価、さらにはそれらを用いたリスクコントロールの具体的な方法、それを実用化するためのプロセスなどを学ぶ。理論の導出よりも理論の利用法・応用を重視し、その理論を実務で適用する具体的な手順などについて解説する。なお、計量ファイナンス特論という名前ではあるが、ここで学ぶモデルは金融機関に限定したものではなく、全企業共通の概念であり、ビジネスに直結した領域である。
How do I catch business opportunities in business management, an important issue. Business has the uncertainty of benefits and costs. We quantify these risks and asked to evaluate. This lecture will learn concepts essential to business models.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0505193
FSC-MA4794L1
数理科学続論H
青沼 君明
S1 S2
水曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
ビジネス上の問題を、どのようにモデル化し、ビジネス性をどのように評価するかについて学ぶ。 1.ガイダンス 2.金利と現在価値 3.リスクとは何か 4.確率論の基礎 5.金融商品の基礎(1) 6.金融商品の基礎(2) 7.ケース・スタディ(新規事業への参入) 8.スワップ取引 9.割引債とリスク評価(1) 10.割引債とリスク評価(2) 11.金融統計 12.多変数確率変数とポートフォリオ理論 13.試験
授業の方法
金融理論は、金融機関だけでなくあらゆる事業会社にとって、経営判断をする際の不可欠な理論となっている。経営には決まった方法はないが、選択可能性としてどのようなものがあり、どのように理論化されているかという実践的な知識の深さが、経営にとって不可欠であることは言うまでもない。理論を実践で活用する力をつけたい意欲ある学生を望む。 なお、モデル開発などについてはExceを使った演習を行う。
成績評価方法
成績は対面授業の場合は期末試験、オンライン授業の場合は期末レポートで評価。期末試験、期末レポートともに、形式的な計算や証明ではなく、経営上の実際の問題を想定し、経営者の立場で自分なりの戦略を立案する形式の問題となる。 成績評価基準 A+:90点以上(ただし、A+評価の取得者数は、履修者数の3分の1以下とする。) A :80点以上、90点未満 B :70点以上、80点未満 C :60点以上、70点未満 F :60点未満
教科書
プリント配布 <テキスト> 青沼君明・市川伸子,『Excelで学ぶ 金融統計の基礎』,金融財政事情研究会, 2009年 青沼君明・市川伸子,『Excelで学ぶ バーゼルⅡと信用リスク評価手法』,金融財政事情研究会, 2008年 青沼君明・村内佳子,『Excel&VBAで学ぶ VaR』,金融財政事情研究会, 2009年
参考書
<参考文献> 木島正明・青沼君明,『Excel&VBAで学ぶ ファイナンスの数理』,金融財政事情研究会,2003年 青沼君明・村内佳子,『Excel&VBAで学ぶ 信用リスク評価の基礎』,金融財政事情研究会, 2010年
履修上の注意
【講師略歴】 1977年 ソニー株式会社入社 1990年~2019年3月  三菱銀行(現、三菱UFJ銀行)入行(チーフクオンツ) 数理科学博士(東京大学) 明治大学大学グローバル・ビジネス研究科 専任教授 大阪大学大学院 基礎工学研究科 招聘教授
実務経験と授業科目の関連性
本講義では、企業の経営戦略を立案する際に必要となる、リスク計量化のための評価手法、データ解析手法、企業価値の評価方法などを実戦形式で学ぶことを目的にしている。実務で理論を適用しようとすると、前提条件が満たされないケースも多い。銀行のチーフクオンツとして実務モデルを開発してきた経験の中で、理論の適用方法などを中心に議論する。