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最終更新日:2024年4月1日

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数学続論XB

ヤング図形に関連する組合せ論
具体的な題材を通じて、組合せ論的な概念や考え方、および組合せ論と他の分野とに関連する対象のおもしろさを紹介する。今回も、対称群や一般線型群の表現論に現れるYoung図形やLittlewood-Richardson係数などに関連する組合せ論の話題を紹介する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0505106
FSC-MA4715L1
数学続論XB
寺田 至
S1 S2
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
理学部
授業計画
Young図形・Young盤は、対称群や一般線型群の表現に関する種々の量を書き表すのに用いられる組合せ論的な構成物である。これに関して、Lascoux, Schützenbergerをはじめとする人たちによって、鮮やかな組合せ論が展開されてきたが、その一部については、近年になって表現論とのつながりがより具体的に理解されるようになった。例えば、Littlewood-Richardson則は、一般線型群の表現で言えば既約表現のテンソル積を既約分解したときの重複度を、Littlewood-Richardson盤と呼ばれる、特別な条件をみたすYoung盤の個数として表す規則であるが、これも量子群の結晶基底を用いたKashiwara-Nakashimaの結果によって具体的に理解されるようになった。一方、GreenやKleinにより、Hall多項式の計算に伴って明らかにされたように、離散付値環上の有限長加群の各部分加群から、Littlewood-Richardson盤を定める方法がある。これにより、Littlewood-Richardson盤の組合せ論の背後に、こうした部分加群や、その全体がなす多様体の幾何的な現象を考えることができる場合もある。このような、組合せ論と表現論や幾何の接点となるような話題を取り上げて考察したい。
授業の方法
板書による講義を行う。参考資料を配布することもありうる。
成績評価方法
レポートによる。
教科書
特に用いない。
参考書
参考文献は必要に応じて講義中に提示する。
履修上の注意
一部では代数学の基本的な力が必要とされる。対称群や一般線型群の表現の知識があれば、より多面的に理解を深めることができる。