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最終更新日:2024年4月1日
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応用数学XF
非線形偏微分方程式の境界値問題に対する変分法的アプローチ
非線形偏微分方程式の解法には様々なものがあるが、その中で変分法と弱解にもとづく方法について学ぶ。ここでいう変分法とは、元々の方程式に試験関数をかけて部分積分を行うことで弱形式を導出し、関数解析の枠組みで弱形式を満たす解を調べるというアプローチのことである。変分法に現れるアイデアや方針は基本的である一方で、驚くほど広範な非線形偏微分方程式に適用でき、非常に有用である。また、有限次元近似を用いて無限次元問題の解を構成する手法(Galerkin法)は、自然な形で数値解析にも応用することが可能である。
昨年度の講義では教科書第1章の内容を主に扱ったが、今年度は同書の第2章にもとづき,作用素の単調性を用いて非線形偏微分方程式を解析する手法を紹介したい(昨年度の講義の受講は前提とはしない)。特に、無限次元空間における最適化問題の一種である、不等式制約を伴った偏微分方程式、すなわち変分不等式に対する有力な手法となっていることを解説する。
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