数学科の学生向けの解析力学を概説する。内容は、変分原理、ラグランジュ形式とハミルトン形式、対称性と保存量、正準変換、完全可積分性などである。
特に、変分原理の応用として、流体運動を記述する非圧縮Euler方程式の導出を紹介する。その際に、リー代数とその非圧縮Euler方程式との関連性にも言及する。また非正準ハミルトン系の話題にも触れ、そこから同じく非圧縮Euler方程式の導出を紹介したい。余裕があれば、Rattlebackに対する最新の結果:Yoshida-Tokieda-Morrison (2017)も紹介したい。