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最終更新日:2024年3月15日

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イスラム学特殊講義Ⅱ

イスラーム経済論
21世紀に入り、イスラーム世界のプレゼンスはますます高まっています。日本では、しばしば戦争とテロの文脈でイスラーム世界の動態が語られますが、それとは異なる多様で新しいダイナミズムが21世紀のイスラーム世界で展開され始めています。本講義では、そのような新しい展開の中でもとりわけ近年著しい成長が見られる「イスラーム経済」に注目し、その思想と実態を学びます。イスラーム経済は、単に信仰にもとづいた経済生活を実践するというムスリム(イスラーム教徒)のためだけのものではなく、グローバル化に伴って生じてきた様々な課題(金融危機、格差拡大、地球環境悪化など)に対してオルタナティブを提供しようとする普遍的志向性を持っています。講義の中では、持続可能なあるべき地球社会の未来において、そのようなイスラーム経済が持つ可能性や人類史的意義についても考えてみたいと思います。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04200742
FLE-HU4G03L1
イスラム学特殊講義Ⅱ
長岡 慎介
S2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
※講義では下記のトピックについて話をする予定です(開講回数によって変更有り)。 1.オリエンテーション(台頭するイスラーム経済) 2.イスラーム経済の理念と思想①(イスラームは禁欲的な宗教か?) 3.イスラーム経済の理念と思想②(なぜ利子が禁じられるのか?) 4.イスラーム経済と近代(なぜイスラーム経済が復興してきたのか?) 5.イスラーム金融①(利子なしでいかに儲けるのか?) 6.イスラーム金融②(グローバル化する実践と多様化するサービス) 7.ハラール・ブーム①(豚・酒抜き製品はなぜ台頭してきたのか?) 8.ハラール・ブーム②(多角化するハラール実践) 9.イスラーム経済の課題①(理念と現実をめぐるダイナミズム) 10.イスラーム経済の課題②(イスラーム経済は資本主義のオルタナティブなのか?) 11.イスラーム経済の新実践①(イスラーム型資本主義の挑戦) 12.イスラーム経済の新実践②(社会とつながるイスラーム経済) 13.イスラーム経済と地球社会の未来(イスラーム経済知を私たちはいかに活用できるか?)
授業の方法
講義
成績評価方法
授業内で実施するレポート作成によって行います(予定、詳細は初回の授業で告知します)。
教科書
なし
参考書
長岡慎介『現代イスラーム金融論』(名古屋大学出版会) 長岡慎介『お金ってなんだろう?あなたと考えたいこれからの経済』(平凡社) 小杉泰、長岡慎介『イスラーム銀行――金融と国際経済』(山川出版社) 加藤博『イスラム世界の経済史』(NTT出版) 加藤博『文明としてのイスラム――多元的社会叙述の試み』(東京大学出版会) イスラムビジネス法研究会、西村あさひ法律事務所編 『イスラーム圏ビジネスの法と実務』(経済産業調査会) その他の文献は適宜授業中に紹介します。
履修上の注意
講義で使用する資料はITC-LMSを通じて配布する予定ですので、初回授業の前に必ずITC-LMSを確認するようにしてください。