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最終更新日:2024年4月22日

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憲法演習(外国語科目)

憲法学を問いなおす
本授業では、これまでの日本における憲法学の知見を、英語文献を用いて批判的に精査します。具体的には、毎回、邦語文献1つとそれに関連する英語文献1つを担当者が選定し、邦語文献の内容を英語文献を用いて検討します(逆の方向性ももちろん可能です)。
 
 以上の作業を通じて、本授業では、以下の能力を習得することを目標とします。
 ・日英の文献を内在的かつ批判的に読解できる
 ・自己の見解を自己から独立したものに照らして批判的に精査できる
 ・自己の見解を他者に対してわかりやすく伝えることができる
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0121106S
FLA-SE4101S2
憲法演習(外国語科目)
小川 亮
A1 A2
木曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
法学部
授業計画
1.授業説明+顔合わせ  この授業についての説明及び担当箇所を数回分決定します。参加される方は、できるだけ、何を担当したいかを事前に考えてきてください。 2.担当教員による報告  担当教員が、報告の内容や方法のモデルを示すために報告します。ただし、学生の参加者が多数であり、しかも1週間で準備可能な方がおられれば、その方に報告していただきます。 3~13.担当者による報告
授業の方法
担当者は、2週間前までに、自分の担当回で扱う邦語文献と英語文献(30頁前後。長くても50頁程度以下。)を選定して全体に共有します。  選定する邦語文献と英語文献の関係性としては、①ある同じテーマについて論じた邦語文献と英語文献、②ある邦語文献とそれが引用している英語文献、③ある邦語文献とそこで用いられている概念に関する英語文献、といったものが考えられます。また、検討の結果としては、積極的な結果が得られることが望ましいのはもちろんですが、邦語文献に批判するべきところがなかった、あるいは邦語文献と英語文献で似たようなテーマを扱っているように見えるが実は全く異なる問題を扱っており両者はすれ違っている、といった消極的な結果でも、それはそれとして学術的意義があります。そのため、英語論文の選定のためにたくさんの英語文献を渉猟するというよりも、むしろ扱うに値する邦語文献をしっかりと吟味した上で、関連しそうな英語論文をしっかり読解する、という意識で臨んでいただければと思います。  邦語文献は憲法(学)に属するものを基本としますが、憲法に関連するものを広く対象とします。英語論文については、憲法学に属するものはもちろん、選定した邦語文献に関連するものであれば他の法学分野だけでなく、哲学、社会学、歴史学、心理学など、属する分野は問いません。  文献の選定に不明な点や不安な点がある場合には、教員が相談に乗りますので、いつでも連絡してください。  担当者は、1週間前までにその時点でのハンドアウトを作成・共有した上で、報告の日前中(火曜日中)に、当日使用する完成したハンドアウトを作成・共有します。ハンドアウトの内容は日英文献の要約(A4で6枚まで)及び疑問及び批判等の検討(枚数制限なし)から構成することとします。検討においては対象文献を読んで感じたことを提示するのみならず、その上で、報告者自身がその点を探究した成果を共有することが必要になります。  当日は、報告者が30分から40分ほどでハンドアウトの内容を報告した上で、全体との質疑応答を行います。報告者以外の参加者も、毎回、対象となる文献を精読してきた上で、要約の正確性や内容に対する疑問、あるいは批判すべきポイントについて参加者全員で議論します。
成績評価方法
以下の観点から評価します。 ・形式的な規則の遵守 ・ハンドアウトの内容 ・各回における参加度(毎回1回は発言することが望ましい)
教科書
特に指定しません。お手持ちの憲法学の教科書を必要に応じて参照してください。 初学者の方で、本授業を受講する前に基本書を通読したいという方には、基本的な憲法学の知見及びその体系的な整理・検討が高水準かつコンパクトな形でまとまっている安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿『憲法学読本[第3版]』(有斐閣、2018)をお勧めします。
参考書
特に指定しません。ただし、文献選定の一助として、以下の論文集を掲げておきます(もちろんこれ以外の書籍や雑誌から論文を選定することは全く問題ありません)。 〇邦語文献 岩波講座憲法シリーズ 安西文雄ほか『憲法学の現代的論点[第2版]』(有斐閣、2009) 南野森編『憲法学の世界』(日本評論社、2013) 宍戸常寿・ 林知更編『総点検 日本国憲法の70年』(岩波書店、2018) 山本龍彦・横大道聡編『憲法学の現在地』(日本評論社、2020) 〇英語文献 Michel Rosenfeld and András Sajó (eds.), The Oxford Handbook of Comparative Constitutional Law (H.U.P., 2012) Mark Tushnet, Mark A. Graber, and Sanford Levinson (eds.), The Oxford Handbook of the U.S. Constitution (H.U.P., 2015) David Dyzenhaus and Malcolm Thorburn (eds.), Philosophical Foundations of Constitutional Law (O.U.P., 2016) Roger Masterman and Robert Schütze (eds.), The Cambridge Companion to Comparative Constitutional Law (C.U.P., 2019)
履修上の注意
終了時間が超過することはあり得ますが、遅くとも19:00過ぎには終了します。