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最終更新日:2024年4月22日

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機械材料学

機械要素あるいは機械システムを設計する上で機械材料の特性を知ることは必須である。本講義では機械材料の基礎特性を知り、それを発現するメカニズムを原子・分子・電子の観点から学び、そして機械材料特性を制御する手段を習得する。さらに、バイオマテリアルの観点から、機械材料に求められる機能、および具体例を学ぶ。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-MX3b15L1
FEN-MX3b15L1
機械材料学
崔 埈豪
A1 A2
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
工学部
授業計画
1. 材料の結晶構造・欠陥: 材料の特徴の起源は結晶性にある。これらの基礎である結晶格子の種類、ミラー指数、欠陥について学習する。 2. 材料の機械的性質:機械部材として材料を用いる場合、材料の耐えうる強度の範囲内の応力になるように部材を設計する必要があり、材料を所望の形に加工する場合には、材料の変形に要する以上の力を加えなければならない。材料に力が加わったときに、どのような変形と破壊を生じるかについて学ぶ。 3. 塑性変形と材料の強化機構 4. 平衡状態図:金属材料は純金属として使用することは少なく、一般的に2元素以上からなる合金で使われるため、その組成に対応して材料の組織がどのように変わるのかを知る必要がある。そこで、合金の組成と温度の関係を示す平衡状態図の読み方および利用の仕方について学習する。 5. 材料特性(機械的特性)の評価法と構造材料の特徴 (1) 材料特性(機械的特性)の評価法と構造材料の特徴  引張試験  弾性係数、降伏点、引張強さ、破断伸びと絞り  シャルピー試験  じん性 (平面ひずみ)疲労試験  K1C試験、J1C試験、S-N線図、疲労亀裂進展試験(Paris則) (2) 構造体の剛性と重量 (3) 耐食性と接合(溶接性) (4) 構造材料の内部構造 6. 構造材料概論 (1) 構造敏感な機械的特性と構造材料の強化機構(固溶、析出、転位、微細化) (2) ホールペッチの法則 (3) 構造材料の種類と特徴  バナナカーヴ(強度~延性バランス)  C-Si-Mn系鉄鋼材料  共析鋼  ハイテン、超ハイテン  ステンレス(オーステナイト系、フェライト系、二相系ステンレス)  鋳鉄と鋳鋼  アルミ合金(1000~7000番台)  チタン合金(Ti-64) 7. 熱処理と組織制御/磁性材料 (1) 自己拡散と相互拡散(復習) (2) 鉄鋼材料の相変態(復習)と再結晶 (3) 焼き入れと焼き戻し (4) 浸炭 (5) 時効(アルミ合金) (6) Ni基耐熱合金(ガスタービンを中心に) (7) 電磁鋼板 (8) (映画)生きている金属 8. 複合材料 (1) MMC (Metal Matrix Composite)の構造とその用途 (2) CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics)の構造とその用途 (3) GFRP (Glass fiber Reinforced Plastics)の構造とその用途 (4) 複合材料のLCA 9. 生体材料への応用 (1) 生体用金属材料として,ステンレス鋼,コバルトクロム合金,チタン合金,形状記憶合金等について解説し,それらの生体用金属について,歯科用クラウン・インレー,ブリッジ,人工関節用金属,ボーンプレート,脳動脈瘤クリップ,冠状動脈用ステント等への応用について解説する. (2) 生体適合性ポリマーとして,高分子量ポリエチレン,ポリテトラフルオロエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリメチルメタクリレート,スチレンーメタクリル酸共重合体,ナイロン6,6,ポリエチレンテレフタレート,ポリウレタン,ポリエチレングリコール,多相系ポリマー他について概説する.それらの生体適合性ポリマーについて,人工臓器,医療支援機器,DDS材料等への応用について概説する. (3) バイオセラミックスとして,アルミナ多結晶,アルミナ単結晶,ジルコニア,カーボン,ハイドロキシアパタイト等について解説し,それらのバイオセラミックスについて,人工歯根,人工関節,人工靱帯,人工心臓弁,骨置換用多孔質材料等への応用について解説する.
成績評価方法
出席、試験
教科書
機械材料学(日本機械学会)
履修上の注意
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