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最終更新日:2024年3月15日

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エネルギー政策

エネルギー政策
わが国を取り巻くエネルギー情勢には様々な課題が山積している。原油価格は2014年後半から急落し、低価格状況が続いたが、2017年から始まったOPEC/非OPEC協調減産を受け、徐々に回復、2018年1月には3年1ヶ月ぶりの70ドル台に復帰した。原油価格の変動は、わが国等の消費国にも、産油国にも多大な影響を与える。世界の主要供給地である中東では、サウジアラビア等とカタールの断交、サウジアラビアとイランの緊張関係など、地域全体の不安定化・流動化が顕在化している。原油価格低下をもたらした主要因の一つ、米国シェール革命の今後の展開にも注目する必要がある。また、発足後1年経過したトランプ政権のエネルギー政策が世界のエネルギー情勢にどのような影響を及ぼすのか、世界の関心が高まっている。需要面では、これまで世界経済の牽引役となってきた中国でのエネルギー需要の伸び、エネルギー選択が世界を左右する重要課題となっている。東日本大震災後、わが国では、エネルギー政策包括的見直しが進められてきた。2030年のエネルギーミックスがようやく定まり、原子力発電所の再稼働も始まったが、今後のエネルギー政策課題は山積している。電力とガスの小売り自由化が行われ、本格的なエネルギー大競争が始まる可能性もある。内外の最新ネルギー情勢を踏まえつつ、エネルギーセキュリティ問題と地球温暖化問題の一体的・整合的な解決を目指すエネルギー政策の現状と課題について、理解を深めるべく、講義を進めていく。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
0704222
FEC-CE4801L1
エネルギー政策
有馬 純
S1 S2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
経済学部
授業計画
以下のような内容を取り上げる予定である。 1.イントロダクション:講義の狙い、問題意識、全体像 2.わが国のエネルギー政策課題:概論 3.国際エネルギー情勢の現状と課題 4.エネルギーセキュリティ論 5.国際石油市場の現状と課題 6.国際ガス市場の現状と課題 7.電力・ガス市場改革 8.気候変動問題とエネルギー 9.石炭および非化石エネルギー(新エネ・原子力)の現状と課題 10.米国・欧州のエネルギー情勢と政策課題 11.中東・ロシアのエネルギー情勢と政策課題 12.中国・インドのエネルギー情勢と政策課題 13.日本のエネルギー政策と課題:総括
授業の方法
パワーポイントを使用した講義・質疑応答・小課題
成績評価方法
出席点、小課題、試験等による総合評価
教科書
特になし
参考書
IEA『World Energy Outlook 2017』(2017年)、経済産業省『エネルギー基本計画』(2014年)、経済産業省『長期エネルギー需給見通し』(2015年)、BP Statistical Review of World Energy 2017(2017年)、「国際エネルギー情勢を見る目」(日本エネルギー経済研究所ホームページ)、森本敏・豊田正和・日本エネルギー経済研究所『エネルギーと新国際秩序』(2014年)、ダニエル・ヤーギン「探究-エネルギーの世紀」、小山堅・久谷一朗「台頭するアジアのエネルギー問題」(エネルギーフォーラム社、2013年)、小山堅・久谷一朗「国際エネルギー情勢と日本」(エネルギーフォーラム社、2015年)、小山堅「シェール革命再検証」(エネルギーフォーラム社、2015年)、日本エネルギー経済研究所「アジア/世界エネルギーアウトルック2016」など。
履修上の注意
再履修は認めない